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LinkedIn海外営業とは?Sales Navigatorで海外顧客を開拓する方法と成功事例|国選び・英語・展示会との違い
この記事でわかること
- LinkedIn海外営業の仕組みと、展示会・代理店との違い
- 国・地域の選び方と、英語・時差・文化の壁の越え方
- Sales Navigatorを使った進め方の全体像と、支援事例の数字
LinkedIn海外営業とは、海外企業の購買・技術・経営などの担当者をLinkedInで探し、日本から直接つながって商談の入口をつくる方法です。展示会や代理店のように「会える機会」を待たず、会いたい人を自分で選んで声をかけられるのが一番の違いです。国内のLinkedIn営業と比べると、国・地域の選び方、英語、時差、文化の違いに気をつける必要があります。この記事では、海外営業ならではのポイントと、展示会・代理店との組み合わせ方をまとめます。
結論:海外の「会いたい人」に、日本から直接会いに行く方法
LinkedIn海外営業のポイントは、次の4つです。
- 相手を「人」まで決める。国や業界だけでなく、どの部署のどの役職の人に会うかまで決めます。
- 国・地域ごとに分けて考える。承認のされやすさ、使う言葉、LinkedInが使えるかどうかは、国によって違います。
- 英語はAI翻訳で十分に始められる。英語以外の言語で送るときだけ、ネイティブの確認が要ります。
- 展示会や代理店と組み合わせる。LinkedInは置き換えではなく、通年で接点を保つための道具です。
LinkedInを使った営業そのもの(プロフィール、つながり申請、メッセージ)の全体像は、「LinkedIn営業とは?」で解説しています。この記事は、その中でも海外を相手にするときの話に絞ります。
LinkedIn海外営業とは
LinkedIn海外営業とは、LinkedIn上で海外企業の購買、研究開発、技術、営業、経営層などのキーパーソン(決定に関わる人)を特定し、直接接点をつくるBtoBの新規顧客開拓の方法です。
海外の新しいお客さまを探す方法は、これまで展示会、代理店、広告、問い合わせ待ちが中心でした。どれも「相手の会社」は分かっても、「社内の誰が話を聞いてくれるか」までは見えにくい方法です。LinkedInは、個人が自分の勤務先と役職を載せているビジネス用のSNSなので、会社の中の「人」まで探せます。
海外営業でLinkedInが向いている理由は3つです。
- 会社だけでなく、部署や役職まで分かる。「ドイツの産業機械メーカーの購買マネージャー」のように、話したい相手を名指しで探せます。
- Sales Navigatorで細かく絞り込める。LinkedInの営業向け有料版であるSales Navigatorを使うと、国・業界・従業員数・職種・役職の段階を組み合わせて検索できます。機能は「LinkedIn Sales Navigatorとは?」、料金は「LinkedIn Sales Navigatorの料金とプラン比較」をご覧ください。
- 展示会の日程に縛られない。年に数回の展示会を待たず、通年で少しずつ接点を増やせます。
展示会・代理店とどう違うか
海外の新規開拓でよく使われる方法と比べると、LinkedInの位置づけが分かりやすくなります。
| 海外展示会 | 海外代理店 | ||
|---|---|---|---|
| 相手の選び方 | 会場に来た人と話す | 代理店の取引先や人脈に頼る | 自社で国・業界・役職を決めて探す |
| 動ける時期 | 会期の数日間 | 代理店の動きしだい | 通年 |
| 費用の目安 | 1回300〜600万円ほど(名刺約200枚、そのうち見込み客は約2割) | 契約条件による | Sales Navigatorの料金と作業時間。1人に会う費用は約1,000円が目安 |
| 顧客との関係 | 名刺交換のあと途切れやすい | 顧客との関係が代理店側に残りやすい | 担当者どうしで直接つながり、やり取りが残る |
| 向いている場面 | 実物を見せたい、まとめて会いたい | 現地の販売・保守を任せたい | 会いたい人に先に声をかけたい、接点を切らしたくない |
費用の目安は、COSPALinksが商談でお伝えしている一般的な数字です。費用の内訳は「LinkedIn営業の費用相場」で、展示会との詳しい比べ方は「展示会とLinkedIn営業の比較」で解説しています。
大切なのは、どれか1つを選ぶことではありません。展示会の前にLinkedInでつながって会う約束を取り、会期のあとはLinkedInでやり取りを続ける。代理店を探すときも、候補の会社の担当者をLinkedInで見つけて直接話す。こうした組み合わせで、それぞれの弱いところを補えます。展示会前の準備は「海外展示会の準備は6週間前から」、代理店探しは「海外代理店の探し方とは?」にまとめています。
国・地域の選び方
海外営業では、最初にどの国を狙うかで結果が大きく変わります。始めは1〜2か国に絞り、反応を国ごとに分けて見ます。
| 国・地域 | 考え方 |
|---|---|
| アジア | 承認されやすく、申請のうち3〜6割の承認を狙える |
| アメリカ・ヨーロッパ | 承認は渋めで、2割前後。低いと1割半ばになることもある |
| 中国本土 | LinkedInは公式には使えない。WeChat、Baidu、小紅書など別の手段を考える |
| 英語以外の言語が中心の国 | 英語で送るか、現地の言葉で送るかを決める。現地の言葉ならネイティブが書く |
承認のされやすさは、全体ではざっくり2〜6割で、国や相手の役職によってかなり変わります。アメリカやヨーロッパで承認が伸びなくても、すぐに「LinkedInは合わない」と決めず、国や役職を分けて比べることが大切です。
国を選ぶときは、承認の傾向に加えて、これまでの問い合わせや取引がある国か、代理店がいない国か、Sales Navigatorで調べて狙う相手が十分な人数いるか、も見ます。国・業界・役職の決め方と人数の確かめ方は、「LinkedIn海外営業のターゲット設定」でくわしく解説しています。
海外ならではの壁と、その越え方
| 壁 | 起きやすいこと | 対策 |
|---|---|---|
| 英語 | 文章を書くのに時間がかかり、申請や返信が止まる | AI翻訳で下書きし、名前・会社名・役職だけは必ず見直す |
| 英語以外の言語 | 翻訳した文が不自然になり、信用を落とす | 英語で送るか、ネイティブに書いてもらう |
| 時差 | 返信が夜中や休日に届き、気づくのが遅れる | 自社の業務時間に確認する習慣をつけ、返事は数日以内に返す |
| 文化・商習慣 | いきなり売り込むと、警戒される | 最初は売り込まず、相手の仕事への関心と質問から入る |
英語:AI翻訳で壁は大きく下がった
英語が得意でなくても、LinkedIn海外営業は始められます。AI翻訳を使えば、日本語で考えた内容を短い英語にできます。気をつけたいのは、相手の名前・会社名・役職の間違いと、日本語をそのまま訳した遠回しな言い方です。
一方、ドイツ語やスペイン語など英語以外の言語は、翻訳だけではどうしても不自然になります。その言語で送るなら、ネイティブが書くか確認するのが前提です。進め方は「英語が苦手でもLinkedIn営業はできる?」、そのまま使える英文は「LinkedInの英語メッセージ例文集」にあります。
時差:相手の時間に合わせすぎない
相手が別の時間帯にいても、申請やメッセージは日本の業務時間に送って構いません。相手は自分の都合のよいときに読みます。
時差で困るのは、むしろ返信を受け取ったあとです。朝に届いた返信に気づかず放っておくと、会話が冷めてしまいます。届いた返信には遅くとも2〜3日のうちに応え、3〜4回のやり取りを重ねて資料や面談につなげるのが目安です。毎日決まった時間にLinkedInを開き、申請と返信の確認をまとめて済ませると続けやすくなります。申請の作業は、1日あたり10〜15分ほどの時間を取れば回せます。
文化・商習慣:最初の1通で売り込まない
海外の相手は、LinkedInでつながること自体には慣れています。そのぶん、つながった直後に製品の説明や面談の依頼を送ると、営業目的と見られて返信が来ません。
最初の1通は、お礼、相手の仕事への関心、答えやすい質問1つ、くらいの短さで十分です。会話のなかで相手の課題や現地の事情を聞くことは、そのまま市場調査にもなります。最初の1通の考え方は「つながり申請の後の「最初の1通」」で解説しています。
進め方の全体像(くわしくは各記事へ)
Sales Navigatorを使った海外営業は、COSPALinksの「LinkedInセールス活用の6ステップ」の順で進めます。各ステップの手順は、リンク先の記事にまとめています。
- 整える:海外の相手が最初に見るので、英語のプロフィールに「何者で、何を提供できるか」を書きます(LinkedIn営業とは?)。
- 出会う:狙う国・業界・役職を1〜2か国から決め、相手の人数を確かめます。Sales Navigatorで条件を保存し、新しく当てはまった人を追います(LinkedIn海外営業のターゲット設定、Sales Navigatorのリスト作成と保存検索)。
- つながる:つながり申請を送ります。一人ひとりに合わせた短い一言を添えるのが理想ですが、書けずに送らないよりは、メッセージなしでも送るほうが前に進みます。
- 会話する:承認された相手に、お礼と答えやすい質問1つの短い1通を送ります(つながり申請の後の「最初の1通」)。
- 育てる:返信がなかった人とも、投稿を通じて接点を保ちます(ソーシャルセリングとは?)。
- 商談へ:関心が見えた相手に、資料や面談を提案します。
使うのは、営業担当者本人の個人アカウントです。他の人が担当者のアカウントにログインして代わりに操作したり、外部ツールで申請やメッセージを自動で大量に送ったりすると、LinkedInの規約に反するおそれがあり、アカウントが制限されることもあります。
始める時期に迷う必要はありません。プロフィールを整え、狙う相手を決めるところまでは契約の前に準備でき、Sales Navigatorは1か月無料で試せます。準備ができていれば、最初の月から反応は見えてきます。何より、申請を送らなければ何も始まりません。
成功事例と、その見方
COSPALinksが支援した4社の事例です。数字は、各社の導入事例ページで公開しているものです。
| 会社(業種) | 狙った相手 | 結果 |
|---|---|---|
| サーティファイ(評価・検定試験の運営) | 南アジア・東南アジアの日本語教育の関係者 | 1か月目:申請453・つながり217・返信87・有望リード40 |
| 京都グレインシステム(食品原料加工メーカー) | 海外の研究開発(R&D)の担当者 | 2か月目:申請402・つながり163・返信37・有望リード13 |
| シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル(ホテル・MICE) | 海外企業のイベント担当者など | 申請409・つながり175・返信48・有望リード12 |
| 狭山金型製作所(精密部品メーカー) | 医療機器・半導体分野の研究開発・技術の担当者 | 申請870・つながり217・返信45・有望リード15 |
- サーティファイは、海外に拠点がなく、待つだけの集客から抜け出したいという課題から始めました。日本語教育の関係者に絞って声をかけ、最初の月から有望リードが出ています。
- 京都グレインシステムは、LinkedInをほぼゼロから始め、英語のプロフィールを整えたうえでSales Navigatorで研究開発の担当者を探しました。
- シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルは、反応のよい地域と業界に申請を寄せ直しながら、海外のイベント関係者とのつながりを広げました。
- 狭山金型製作所は、毎日の投稿は続けていたものの商談につながらず、狙う相手に直接声をかけるやり方に切り替えました。
事例の見方
- つながりの数より、返信と有望リードを見る。公開している事例では、つながった人の約2〜4割から返信が来ています。ただ、返信の割合は業種や相手によって差があります。つながりが多くても、返信がなければ商談には進みません。
- 相手を「人」まで決めている。どの事例も、業界ではなく「日本語教育の関係者」「研究開発の担当者」のように、会いたい人まで決めてから始めています。
- 反応を見て条件を直している。シェラトンでは、反応のよい地域と業界に申請を寄せ直すことで、承認と返信の割合が月を追って上がりました。国・業界・役職ごとに申請・承認・返信を記録し、反応のよい条件に時間を寄せます。
ほかの事例は導入事例の一覧で紹介しています。展示会に頼らず、LinkedInで海外の商談をつくった例は「LinkedInで海外に挑む。海外展示会には頼らない。」をご覧ください。
なお、LinkedInで約束できるのは、商談の手前のリードづくりまでです。商談や受注の数は、製品・価格・その後の対応によって変わります。
よくある質問
Q. Sales Navigatorがないと、LinkedIn海外営業はできませんか?
無料のLinkedInでも検索や申請はできますが、細かい条件で絞り込めず、検索の回数にも制限があります。海外の相手を国・業界・役職で探して自分から声をかけるなら、Sales Navigatorを使うのが現実的です。1か月の無料トライアルがあるので、準備を済ませてから試せます。
Q. プロフィールは英語にする必要がありますか?
海外の相手に申請するなら、英語のプロフィールが必要です。相手は申請を受けたとき、まずプロフィールを見て承認するかどうかを決めます。日本語だけのプロフィールでは、何者かが伝わりません。
Q. 展示会への出展をやめて、LinkedInに切り替えるべきですか?
置き換えるより、組み合わせるのがおすすめです。展示会の前にLinkedInでつながって会う約束をし、会期のあとはLinkedInでやり取りを続けると、展示会で得た接点を無駄にしにくくなります。
Q. 中国の企業にもLinkedInで営業できますか?
中国本土では、LinkedInは公式には使えません。WeChat、Baidu、小紅書など、別の手段を考えます。中国本土以外の拠点にいる担当者なら、LinkedInで見つかることがあります。
まとめ
- LinkedIn海外営業は、海外企業の担当者を「人」まで特定し、日本から直接つながる新規開拓の方法
- 国・地域で反応は大きく違う。アジアは承認されやすく、アメリカ・ヨーロッパは渋め。中国本土では使えない
- 英語はAI翻訳で始められる。英語以外の言語はネイティブが書く
- 時差は送る時間より、返信を受けたあとの対応で差が出る
- 展示会や代理店と組み合わせ、通年で接点を保つ道具として使う
- 成果は、つながりの数ではなく返信と有望なリードで見る
COSPALinksは、LinkedInとSales Navigatorを使った海外営業を、狙う国と相手の決め方から毎日の運用まで支援しています。自社で進めるか、任せるかを検討するための資料は、資料(3点セット)にまとめています。
この記事の監修者
代表取締役
中島 嘉一
SNSリンク:https://linktr.ee/nakajima
株式会社コスパ・テクノロジーズ 代表取締役。
愛媛大学情報工学部卒業後、船井電機にて中国駐在し5,000人規模の組織管理とウォルマート向け海外営業を担当。
上海で起業し通算10年の中国ビジネス経験を持つ。Web制作・デジタルマーケティング歴13年以上で現在は英語圏・中華圏を中心とした海外展開支援のスペシャリストとして活動。
多言語Webサイト構築、越境EC、SNS・広告運用を駆使して企業の海外顧客開拓から、国内向けWebサイト制作・ブランディングまで、戦略立案から実行まで一貫サポート。
海外ビジネスに関するセミナーやイベントに登壇するほか、SNS総フォロワー5万人以上、中小機構海外販路開拓アドバイザーとして中小企業から上場企業まで幅広く支援実績を持つ。
代表取締役
中島 嘉一
SNSリンク:https://linktr.ee/nakajima
株式会社コスパ・テクノロジーズ 代表取締役。
愛媛大学情報工学部卒業後、船井電機にて中国駐在し5,000人規模の組織管理とウォルマート向け海外営業を担当。
上海で起業し通算10年の中国ビジネス経験を持つ。Web制作・デジタルマーケティング歴13年以上で現在は英語圏・中華圏を中心とした海外展開支援のスペシャリストとして活動。
多言語Webサイト構築、越境EC、SNS・広告運用を駆使して企業の海外顧客開拓から、国内向けWebサイト制作・ブランディングまで、戦略立案から実行まで一貫サポート。
海外ビジネスに関するセミナーやイベントに登壇するほか、SNS総フォロワー5万人以上、中小機構海外販路開拓アドバイザーとして中小企業から上場企業まで幅広く支援実績を持つ。