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LinkedIn営業とは?始め方を6ステップで解説|整える・出会う・つながる・会話する・育てる・商談へ
この記事でわかること
- LinkedIn営業とは何か、投稿による発信とどう違うか
- 整える・出会う・つながる・会話する・育てる・商談への6ステップと、各ステップで決めること
- 社内の役割分担と、始める前に決めておくこと・注意点
LinkedIn営業とは、会いたい企業の担当者をLinkedInで探し、つながり申請とメッセージで会話を始め、商談につなげる営業のことです。始め方は、COSPALinksが「LinkedInセールス活用の6ステップ」と呼んでいる「整える→出会う→つながる→会話する→育てる→商談へ」の順に進めると迷いません。大事なのは、つながりの数ではなく、決めた相手と会話が始まっているかです。この記事では、6ステップそれぞれで決めることと、くわしい解説記事への道すじをまとめます。
結論:LinkedIn営業は「相手を決めて、自分から会話を始める」営業
LinkedIn営業は、ビジネスSNSのLinkedInを使って、見込み客を見つけ、接点をつくり、関係を育てて商談につなげる営業活動です。展示会や問い合わせを待つのではなく、貴社が会いたい相手を自分で選び、直接声をかけます。
- 何をするか:対象を決めて探し、つながり申請を送り、承認された相手と会話をする
- 使う道具:個人のLinkedInアカウント。相手を細かい条件で探すなら、営業向けの有料版Sales Navigator(くわしくは「LinkedIn Sales Navigatorとは?」)
- 成果の見方:つながりの数より、返信・有望リード・商談の数で見る
- 大切なこと:申請を送らなければ何も始まらない。条件は仮で始め、反応を見て直す
LinkedInは日本国内の利用者が多くなく、本領は海外の相手との営業です。国の選び方、英語、時差、展示会との違いなど、海外ならではの話は「LinkedIn海外営業とは?」で解説しています。
LinkedIn営業と投稿による発信の違い
LinkedInの使い方は、大きく「直接アプローチ」と「投稿による発信」に分かれます。この記事で扱うのは前者です。
| 観点 | 直接アプローチ(LinkedIn営業) | 投稿による発信 |
|---|---|---|
| 最初に決めること | どの会社の、どの担当者と話したいか | どんな読者に、何を伝えたいか |
| 主な行動 | 対象の選定、つながり申請、メッセージ、返信対応 | テーマ選び、投稿づくり、コメントへの対応 |
| 次の一歩 | 関心や課題を確かめて、資料・面談へ | コメントや問い合わせから会話へ |
| 見る数字 | 承認数、返信数、有望リード数、商談数 | 表示回数、反応数、プロフィール閲覧数 |
どちらか一方ではなく、組み合わせると効きます。申請した相手はプロフィールや投稿を見てから承認を決めますし、返信がなかった相手とも投稿で関係を保てます。投稿を営業に生かす考え方は「ソーシャルセリングとは?」にまとめています。
LinkedIn営業の始め方:LinkedInセールス活用の6ステップ
全体の流れは、COSPALinksが「LinkedInセールス活用の6ステップ」と呼んでいる次の順番です。ステップごとに、くわしい記事へのリンクを置いています。
| ステップ | やること | くわしい記事 |
|---|---|---|
| 1. 整える | プロフィールと紹介資料を整え、何者で何を提供できるかを示す | LinkedInプロフィールの書き方を例文付きで解説 |
| 2. 出会う | 対象の条件を決め、見込み客を探してリストにする | LinkedIn海外営業のターゲット設定/Sales Navigatorのリスト作成と保存検索 |
| 3. つながる | 毎日少しずつ、記録しながら申請を送る | LinkedInの制限とは? |
| 4. 会話する | お礼・相手への関心・質問1つで最初の1通を送り、返信に答える | つながり申請の後の「最初の1通」 |
| 5. 育てる | 投稿で関係を保ち、時間をおいてもう一度声をかける | ソーシャルセリングとは? |
| 6. 商談へ | 返信から有望リードを見極め、商談を設定して引き継ぐ | ― |
相手によっては、4つ目の「会話する」の段階で商談に進むこともあります。順番どおりに進めることより、決めた相手と会話が始まっているかを見ます。
ステップ1. 整える:プロフィールと紹介資料を整える
申請を受けた相手が最初に見るのは、貴社の担当者のプロフィールです。所属、担当業務、相手に提供できる価値が冒頭で分かるようにします。実績は誇張せず、出してよい内容かを確かめます。相手の言語で読める紹介資料と連絡先も、この段階で用意しておきます。書き方は「LinkedInプロフィールの書き方を例文付きで解説」をご覧ください。
ステップ2. 出会う:対象の条件を決め、見込み客を探す
まず、対象の国・業界・会社の規模・担当業務・役職・外す条件を書き出します。役職の高さだけで選ばず、製品を評価したり選んだりする立場かを見ます。「有望リード」と「商談」は分けて数え、何をもって有望とするかを先に決めておきます。決める順番と、Sales Navigatorで相手の人数を確かめる手順は「LinkedIn海外営業のターゲット設定」で解説しています。
決めること
- 提案する商材と、相手に提供できる価値
- 対象の国・業界・会社・担当業務・役職と、外す条件
- 有望リードと判断する基準
条件が決まったら、候補を絞り、プロフィールの担当業務から、商材との関わりを確かめます。既存の取引先や外す条件と照らし合わせ、選んだ理由をリストに残します。無料のLinkedInでは検索の条件と回数に限りがあり、細かく絞るならSales Navigatorを使います(違いは「LinkedIn無料版とSales Navigatorの違い」)。条件を保存して新しい候補を拾い続ける方法は「Sales Navigatorのリスト作成と保存検索」で解説しています。
選ぶときに確認すること
- 会社名、今の役職、担当業務
- 商材との関わりと、対象にした理由
- 既存の接点や外す条件と重なっていないか
ステップ3. つながる:つながり申請で接点をつくる
申請は、まとめて大量に送るより、毎日少しずつ続けるほうが結果につながります。1日あたりの作業は10〜15分ほどの枠を確保すれば回ります。承認されるのは送った相手のおおむね2〜6割で、国や相手によって大きく変わります。申請日と承認の有無を記録し、連絡を望まない意思を示された相手には送りません。
申請に添えるメッセージは、相手に合わせた一言が理想です。ただ、書けずに送らないくらいなら、メッセージなしで送るほうが前に進みます。InMail(つながる前の相手に送れるメッセージ)は月の通数が限られるため、申請を基本にします。申請数の上限や制限がかかる場面は「LinkedInの制限とは?」をご覧ください。
ステップ4. 会話する:最初の1通を送り、返信に答える
承認は「つながってもいい」という合図で、まだ「話を聞きたい」ではありません。最初の1通のゴールは、面談ではなく返信です。お礼と立場を短く伝え、相手の担当業務に関わる話題を1つ選び、答えやすい質問を1つだけ置きます。プロフィールから分からない課題を決めつけて書くのは避けます。組み立て方は「つながり申請の後の「最初の1通」」、英語の文面は「LinkedInの英語メッセージ例文集」にあります。
返信が来たら、受け取ってから2〜3日のうちに返します。技術的な質問には推測で答えず、担当者に確かめてから返します。記録するのは送った件数よりも、どの話題に反応があり、どんな会話になったかです。それが次の1通と対象の見直しに効きます。
ステップ5. 育てる:投稿で関係を保ち、もう一度声をかける
承認されても、すぐに返信が来るとは限りません。返信がない相手とも、つながりは残ります。仕事で得た気づきや取り組み、展示会への出展予定などを投稿しておくと、相手のフィードに表示され、貴社のことを思い出してもらうきっかけになります。
しばらく時間をおいたら、相手の投稿や近況にふれて、もう一度短く声をかけます。同じ文面を繰り返すのではなく、前回とは違う話題を1つ選びます。投稿を営業に生かす考え方は「ソーシャルセリングとは?」で解説しています。
ステップ6. 商談へ:有望リードを見極め、営業担当へ引き継ぐ
好意的な反応だけで判断せず、商材との関わりと具体的な関心があるかを確かめます。
| 返信の内容 | 分かること | 次の対応 |
|---|---|---|
| お礼・あいさつだけ | 反応はあるが、関心はまだ分からない | 相手に関わる話題を1つ出し、関心を確かめる |
| 資料を見たい | 情報を受け取る気持ちがある | 資料を送り、何を知りたいかを聞く |
| 具体的な課題や技術の相談 | 検討したいテーマがある | 営業・技術の担当に共有し、回答を準備する |
| 打ち合わせに前向き | 話す場を持つ気持ちがある | 日時・参加者・言語・目的を確かめる |
予算や導入時期が分からなくても、相手の担当範囲と関心のテーマが見えたら、引き継ぐかどうかを判断できます。やり取りが3〜4往復進んだあたりが、資料や面談を持ち出す目安です。
商談を設定するときは、日時、参加者、使う言語、目的を確かめます。海外の相手なら時差も含めて伝えます。営業担当には、相手の基本情報、これまでの会話、関心のある製品、確かめた課題を渡します。このとき、相手が実際に言ったこと(事実)と、こちらの推測(仮説)を分けて書きます。商談のあとは、検討の状況と次の行動を運用担当にも共有し、対象の条件や最初の1通の見直しに使います。
引き継ぐ情報
- 会社名・氏名・役職、日時・言語・参加者
- 関心のある製品・用途・課題と、これまでの会話
- 商談で確かめたいこと、答えていない質問、必要な資料
社内の役割分担と、アカウントの扱い
LinkedIn営業は、運用(探す・申請する・会話する)と営業(商談する)が分かれることが多く、受け渡しの場面で情報が抜けがちです。
| 場面 | 担う人(一緒に動く人) | 共有すること |
|---|---|---|
| 対象の条件を決める | 営業責任者(運用担当と一緒に) | 優先する市場、対象の会社・役職、外す条件 |
| 候補を調べて選ぶ | 運用担当(営業担当と一緒に) | 商材との関わり、対象にした理由 |
| 申請・最初の1通 | アカウントの本人(調査・文案の支援役と一緒に) | 連絡する理由、伝える内容、過去の接点 |
| 製品・技術の質問 | 営業・技術担当(アカウントの本人と一緒に) | 回答の内容と予定 |
| 商談の設定と実施 | 営業担当(日程調整の支援役と一緒に) | 日時、言語、参加者、目的 |
| 商談後の見直し | 営業・運用担当(営業責任者と一緒に) | 検討状況、次の行動、条件と文面の見直し |
アカウントは担当者本人の個人アカウントで動かします。社外の支援役に手伝ってもらう場合も、本人以外がログインして操作したり、IDとパスワードを渡したりする運用は、LinkedInの規約に反するおそれがあり、アカウントが制限される原因にもなります。申請やメッセージを自動で送る外部ツールも同じです。なお、会社のページからは申請もメッセージもできません。主役は個人のアカウントで、つながった相手を会社のページのフォローに招待すれば、会社の資産にもなります。
支援事例
6ステップで進めた結果の例として、COSPALinksが支援した2社の数字です(各社の導入事例ページで公開している数字)。
| 京都グレインシステム株式会社 | 株式会社狭山金型製作所 | |
|---|---|---|
| 業種 | 食品原料加工メーカー | 精密部品メーカー |
| 対象 | 海外(北米・欧州・アジア中心)のR&D・商品開発・購買の責任者層 | 医療機器・半導体分野のR&D責任者・技術リーダー層 |
| 期間 | 2か月 | 1か月 |
| つながり申請 | 402人(2か月目) | 870人 |
| 新規つながり | 163人(2か月目) | 217人 |
| DM返信 | 37件(2か月目) | 45件 |
| 有望リード | 13件(2か月目) | 15件 |
京都グレインシステム株式会社:支援前のLinkedInのつながりは約8名でした。プロフィールを英語で全面的に作り直し、投稿をゼロから始めたうえで、Sales Navigatorで対象を絞って申請を送りました。ステップ1「整える」を固めてから、ステップ2・3「出会う」「つながる」に入った例です。(導入事例を見る)
株式会社狭山金型製作所:投稿が中心だった運用から、Sales Navigatorで業界・役職・技術の関心を軸に相手を選ぶ形に切り替え、承認された相手にあいさつのDMを送りました。資料請求などの具体的な動きが6件ありました。投稿に加えて、ステップ2〜4「出会う」「つながる」「会話する」を営業の流れに組み込んだ例です。(導入事例を見る)
始める前に決めておくこと
- 誰のアカウントで動くか。まず1人が始め、成果が見えたら営業チームに広げます。
- 費用。Sales Navigatorには1か月の無料トライアルがあり、まずは月払いで始め、続けると決めたら年払いに切り替えるのが無理のない進め方です。プランと金額は「LinkedIn Sales Navigatorの料金とプラン比較」、外部に頼む場合も含めた費用感は「LinkedIn営業の費用相場」で解説しています。
- 自社でやるか、任せるか。毎日の作業時間を確保できるかが分かれ目です。委託で始めて、成果の出た地域から自社に移す進め方もあります(「自分でやるか、頼むか」)。
- 準備は契約の前に。対象の条件決めとプロフィールの手直しは、契約前に済ませられます。準備ができてからトライアルを始めれば、最初の月から反応を見られます。
展示会など、ほかの海外営業の方法との比べ方は「展示会とLinkedIn営業の比較」にまとめています。
よくある失敗
- つながりの数を目標にする。対象と関係のない人とつながっても、商談は増えません。
- 承認された直後に、会社紹介や面談のお願いを送る。相手には宣伝が届いたのと同じに見えます。
- 条件を決めきれず、申請を始めない。仮の条件で送り始め、承認と返信を見て直すほうが早く進みます。
- 返信を何日も放っておく。やり取りの勢いが落ち、会話が止まります。
よくある質問
Q. LinkedIn営業は、無料のアカウントでも始められますか?
始められます。ただし、検索の条件と回数に限りがあるため、対象を細かく絞って毎日続けるなら、Sales Navigatorを使うのが現実的です。1か月の無料トライアルで試せます。
Q. どれくらいの反応が見込めますか?
承認はおおむね2〜6割で、国や相手によって大きく変わります。COSPALinksの公開済みの事例では、つながった人の約2〜4割から返信がありました。商談の数は、扱う商材や対象によって変わります。
Q. 日本国内の営業にも使えますか?
使えますが、日本のLinkedIn利用者は多くありません。力を発揮するのは海外の相手への営業です。海外向けの進め方は「LinkedIn海外営業とは?」をご覧ください。
Q. 社員の個人アカウントを仕事に使ってよいのでしょうか?
海外では、個人のアカウントで仕事のやり取りをするのが一般的です。つながった相手を会社のページのフォローに招待しておけば、つながりを会社の資産としても残せます。
まとめ
- LinkedIn営業は、会いたい相手を自分で選び、つながって会話を始め、商談につなげる営業
- 始め方は「整える→出会う→つながる→会話する→育てる→商談へ」の6ステップ(LinkedInセールス活用の6ステップ)
- 成果は、つながりの数ではなく、返信・有望リード・商談で見る
- アカウントは本人が使う。代わりにログインする運用や自動送信は、規約に反するおそれがある
- 条件は仮で始め、申請を毎日続けながら直す
COSPALinksは、LinkedInを使った海外営業を、対象の決め方から毎日の運用まで支援しています。6ステップの進め方と、自社でやるか任せるかを検討するための資料は、資料(3点セット)にまとめています。
この記事の監修者
代表取締役
中島 嘉一
SNSリンク:https://linktr.ee/nakajima
株式会社コスパ・テクノロジーズ 代表取締役。
愛媛大学情報工学部卒業後、船井電機にて中国駐在し5,000人規模の組織管理とウォルマート向け海外営業を担当。
上海で起業し通算10年の中国ビジネス経験を持つ。Web制作・デジタルマーケティング歴13年以上で現在は英語圏・中華圏を中心とした海外展開支援のスペシャリストとして活動。
多言語Webサイト構築、越境EC、SNS・広告運用を駆使して企業の海外顧客開拓から、国内向けWebサイト制作・ブランディングまで、戦略立案から実行まで一貫サポート。
海外ビジネスに関するセミナーやイベントに登壇するほか、SNS総フォロワー5万人以上、中小機構海外販路開拓アドバイザーとして中小企業から上場企業まで幅広く支援実績を持つ。
代表取締役
中島 嘉一
SNSリンク:https://linktr.ee/nakajima
株式会社コスパ・テクノロジーズ 代表取締役。
愛媛大学情報工学部卒業後、船井電機にて中国駐在し5,000人規模の組織管理とウォルマート向け海外営業を担当。
上海で起業し通算10年の中国ビジネス経験を持つ。Web制作・デジタルマーケティング歴13年以上で現在は英語圏・中華圏を中心とした海外展開支援のスペシャリストとして活動。
多言語Webサイト構築、越境EC、SNS・広告運用を駆使して企業の海外顧客開拓から、国内向けWebサイト制作・ブランディングまで、戦略立案から実行まで一貫サポート。
海外ビジネスに関するセミナーやイベントに登壇するほか、SNS総フォロワー5万人以上、中小機構海外販路開拓アドバイザーとして中小企業から上場企業まで幅広く支援実績を持つ。