Sales Navigatorで
この記事でわかること
- リードリスト・アカウントリスト・保存検索・アラートの役割の違い
- 見込み客を追い続けるための設定の手順と、リストの分け方
- 毎日・毎週・毎月の回し方と、よくある失敗
結論:「保存検索で見つけ、リストで追い、アラートで動きを知る」
Sales Navigator(LinkedInの営業向け有料版)には、見込み客を追い続けるための機能が4つあります。
| 機能 | 何をするか | 使う場面 |
|---|---|---|
| 保存検索 | 検索の条件を保存し、新しく当てはまった人を知らせる | 狙う相手を見つけ続ける |
| リードリスト | 保存した「人」をまとめる | 声をかける相手、やり取り中の相手を管理する |
| アカウントリスト | 保存した「会社」をまとめる | 狙う会社を決めて、その会社の人を探す |
| アラート | 保存した人や会社の動きを知らせる | 転職や投稿などを、声をかけるきっかけにする |
検索だけで終わらせると、毎回同じ条件を入れ直すことになり、新しく入ってきた人も見落とします。4つをつなげておくと、毎日の作業が「新着を見て、申請を送る」だけになります。買った名簿や表計算のリストは、作った日から古くなっていきます。Sales Navigatorのリストは、保存した人が転職したり役職が変わったりすると、その動きが届くので、相手のいまの状況に合わせて声をかけられます。Sales Navigatorそのものの基本は「Sales Navigatorとは」で解説しています。
- 1保存検索で
見つける 条件を保存し、 新着新しく 当ては まった 人を 知らせて もらう - 2リストで
追う 人はリードリスト、 KN保存済み会社は アカウントリストに 保存する - 3アラートで
知る 転職や投稿などを、 転職投稿声を かける きっかけに する
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4つの機能の役割
保存検索(Saved searches)
地域・業界・役職・会社の規模などで絞り込んだ検索を、名前をつけて保存する機能です。保存しておくと、条件に新しく当てはまった人が出たときに知らせてくれます。転職や昇進でその役職に就いた人、LinkedInを始めた人も拾えます。人の検索だけでなく、会社の検索も保存できます。
リードリスト(Lead lists)
「リード」は見込み客の人のことです。気になった人を保存し、自分で名前をつけたリストに分けて入れておけます。保存した人の転職や投稿などの動きは、アラートとして届きます。
アカウントリスト(Account lists)
「アカウント」は会社のことです。狙う会社を保存してリストにしておくと、その会社の中で役職を絞って人を探すときに便利です。保存した会社のニュースや動きも知らせてくれます。
アラート
保存した人や会社、保存検索に動きがあったときの知らせです。Sales Navigatorのホーム画面のほか、メールでも受け取れます。
メモ(ノート)
保存した人や会社には、メモを残せます。「展示会で名刺交換」「資料送付済み」「来月にもう一度連絡」のように書いておくと、担当が変わっても続きから声をかけられます。
ご相談では、「相手とのやり取りを社内の別の人に回せないか」「リストをExcelに書き出せないか」と聞かれることがあります。支援の現場でも、やり取りをそのまま別の人に転送したり、リストを書き出したりはできませんでした。社内で引き継ぐときに頼りになるのは、このメモです。何を送り、相手が何と答えたかを、その都度ひとことで残しておいてください。
始める前に決めること:リストの分け方
リストは作り始めると、すぐに数が増えます。最初に分け方を決めておくと、後で探しやすくなります。
| 分け方 | 例 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 国・業界・役職で分ける | 「DE_包装機械_購買」「VN_食品_輸入」 | 狙う相手ごとに承認や返信の違いを見る |
| やり取りの段階で分ける | 「申請済み」「つながった」「返信あり」「面談済み」 | 次に何をするかを一目で分かるようにする |
| きっかけで分ける | 「展示会_2026秋」「資料送付済み」 | 展示会の前後や、特定の施策の相手をまとめる |
おすすめは、保存検索とアカウントリストは「国・業界・役職」で、リードリストは「やり取りの段階」で分ける形です。名前は「国_業界_役職」のように、型をそろえておきます。複数の担当者で使うときも、型がそろっていれば迷いません。
複数の営業担当者で動くときは、検索の条件を作る人と、申請を送る人を分けると続きやすくなります。担当者が自分で検索して、誰に送るかを決めるのは思った以上に負担で、手が止まる原因になります。支援先には、まとめ役が保存検索を作って「今週はこの検索」と渡し、担当者は上から順に申請するだけにする形を勧めています。COSPALinksでも、申請する候補はスタッフが洗い出し、申請と会話に時間を使えるようにしています。
- 保存検索・
アカウントリスト 国・業界・ 名前の役職で 分ける 例 DE_包装機械_購買VN_食品_輸入狙う相手ごとに、 承認や 返信の 違いを 見る - リードリストやり取りの
段階で 段階が分ける 進んだら、 申請予定申請済みつながった返信あり面談済み次に次の リストに 移す 何を するかを、 一目で 分かるように する
設定の手順(5ステップ)
- 狙う
相手の まずは条件で 検索する 国・ 業界・ 役職・ 会社の 規模の 4つで 絞る - 検索を
保存する 型に沿った 名前を つける。 国や 役職を 変えた 検索は 別々に - 狙う
会社を 結果をアカウントリストに 見て、 取引したい 会社を 保存する - 声を
かける 部署や人を リードリストに 経歴も 見て 選ぶ。 最初は 「申請予定」に 入れ、 申請したら 移す - アラートと
新着を ホーム画面で、日課で 見る 保存検索の 新着と、 保存した 人・ 会社の 動きを 見る
- 狙う相手の条件で検索する。まずは国・業界・役職・会社の規模の4つで絞ります。条件を足しすぎると、人数が少なくなりすぎます。
- 検索を保存する。結果の画面から検索を保存し、型に沿った名前をつけます。国や役職を変えた検索は、別々に保存します。
- 狙う会社をアカウントリストに入れる。結果を見て、取引したい会社を保存します。会社の検索から入っても構いません。
- 声をかける人をリードリストに入れる。役職名だけで決めず、部署や経歴も見て選びます。保存した人の動きは、アラートとして届くようになります。最初は「申請予定」のリストに入れ、申請を送ったら段階のリストに移します。
- アラートと新着の確認を日課にする。ホーム画面で、保存検索の新着と、保存した人・会社の動きを見ます。
実際に検索して相手を探す様子は、動画で見られます。
保存検索の条件をつくるコツ
保存検索は、条件の作り方で新着の質が決まります。次の点を押さえておくと、声をかけたい人が新着に並びやすくなります。
- 1つの保存検索に、狙いは1つ。「ドイツの包装機械メーカーの購買担当」のように、国・業界・役職を1組にします。複数の国をまとめると、どの国の反応がよいのか分からなくなります。
- 役職は、いくつかの言い方を入れる。同じ仕事でも、会社によって役職名が違います。購買なら「Purchasing」「Procurement」「Buyer」のように、よく使われる言い方を並べます。
- 業界の分類が合わないときは、会社から入る。自社の商品が業界の分類にうまく当てはまらないときは、狙う会社をアカウントリストにまとめ、そのリストの中で役職を絞って探します。
- 最初は広めに、反応を見て狭める。最初から条件を細かくしすぎると、新着がほとんど来なくなります。人数を見ながら、条件を1つずつ足していきます。
- 人数を確かめてから保存する。狙う国と役職で、実際にどれくらいの人がいるかを先に見ておきます。人数が少なすぎる場合は、国や役職を広げます。
検索フィルターの種類、リード検索とアカウント検索の使い分け(地域の条件の違いも)、見つけた相手の選び方は「LinkedIn Sales Navigatorで見込み客を探す方法|検索フィルター・アカウント検索・キーパーソンの見つけ方」で解説しています。
毎日・毎週・毎月の回し方
設定は一度で終わりではありません。決まった間隔で見直すことで、狙いがずれていかなくなります。
| 間隔 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 毎日 | 保存検索の新着とアラートを見て、つながり申請を送る | 申請は1日10〜15分ほど |
| 毎週 | リードリストの段階を移す。返信が来た人の次の一手を決める | 返信には2〜3日以内に答える |
| 毎月 | 保存検索ごとの承認や返信を比べ、条件を見直す | 反応の悪い条件は役職や国を変える |
申請の数には、1週間ごとの上限があります。支援の現場でも、使わなかった週の分を次の週に回すことはできず、1か月分をまとめて送ることもできませんでした。1週休むと、その分だけ月の申請数が減ります。保存検索の新着を見て申請する作業は、毎日の決まった仕事にしてください。
承認されるのは、ざっくり申請の2〜6割です。国や相手でかなり変わり、アジアは3〜6割を狙えますが、アメリカ・ヨーロッパは渋めで2〜4割です。保存検索を国ごとに分けておくと、この違いを比べやすくなります。申請のメッセージの書き方は「つながり申請のマナー」でまとめています。
ただ、承認率はLinkedInの画面には出ません。COSPALinksが代行するときは、申請した相手をすべて記録しています。自分で回すなら、1週間に送った申請の数と、その週に増えたつながりの数を数えれば、おおよその割合が分かります。リードリストを「申請済み」「つながった」と段階で分けておくと、この数を拾いやすくなります。
毎月の見直しでは、保存検索(条件)ごとに次の数を並べます。どの条件が面談につながりやすいかが分かります。
- 見つけた人数
- 申請した数と、承認された割合
- 返信の割合
- 資料を送った数
- 面談の数
反応のない条件は変え、対象ではないと分かった人はリストから外して、新しい候補を足していきます。リストを使い捨てにせず、手入れを続けることで、声をかける相手の質が保てます。
狙う国や業界が狭いと、数か月で条件に合う人をひととおり当たり終えることがあります。そのときは、新しい申請を増やすより、これまでのリストの使い直しに力を移します。欧州向けの産業機械の支援では、返信をくれた会社や有望な会社をリストから抜き出して追いかけ、返信のなかった大手には、展示会の出展案内をきっかけにもう一度声をかけることにしました。リストは一度使って終わりではなく、きっかけがあるたびに使い直せます。
アラートを声かけのきっかけにする
アラートは、ただ読むだけではもったいない機能です。相手に動きがあったときは、自然に声をかけやすくなります。
- 転職・昇進:新しい役職へのお祝いを一言送ります。新しい会社で取引先を見直す時期でもあります。
- 投稿:相手の投稿に感想を書いたり、短い質問を送ったりします。商品の売り込みにはしません。
- 会社のニュース:新工場や新しい国への進出など、自社の商品が役に立ちそうな動きは、提案のきっかけになります。
- 人の
動き 転職・昇進 お祝いの一言 新しい役職への 取引先をお祝いを 送る 見直す 時期でもある - 人の
動き 投稿感想・短い 感想を質問 書くか、 商品の短い 質問を 送る 売り込みにはしない - 会社の
動き 会社のニュース 提案のきっかけ新工場や新しい国への 自社の進出など 商品が 役立ちそうな 動き
アラートが多すぎると、見なくなってしまいます。保存する人は「本当に声をかけたい人」に絞りましょう。
よくある失敗
- リストを作って満足する。保存しただけでは何も始まりません。毎日、申請を送ることが出発点です。
- 条件が広すぎる。新着が多すぎて追いきれなくなります。国と役職を分けて保存しましょう。
- 何でも保存する。アラートが埋もれて、大事な動きを見落とします。
- ツールでリストを抜き出したり、自動で申請したりする。LinkedInの利用規約に反するおそれがあり、アカウントが制限されることもあります。
- プランの変更や解約のときに慌てる。解約すると、保存したリードや会社に入れなくなります。プランを変える前も、保存したデータの扱いをLinkedInに確かめておきましょう。
よくある質問
Q. 無料版のLinkedInでも保存検索やリストは使えますか?
この記事で紹介したリードリスト・アカウントリスト・保存検索・アラートは、Sales Navigatorの機能です。無料版は検索に制限があり、見込み客を追い続ける使い方には向きません。
Q. どのプランで使えますか?
いちばん安いCoreから使えます。チームでのアカウント管理や、同僚のつながりをたどる機能(TeamLink)などはAdvanced以上です。違いは「Sales Navigatorの料金とプラン比較」で解説しています。
Q. 保存検索はいくつ作ればいいですか?
最初は、狙う国と役職の組み合わせごとに数本で十分です。毎日新着を見きれる数にとどめ、反応を見ながら増やしましょう。
Q. つながった後もリストで管理したほうがいいですか?
はい。つながった後こそ、返信の有無や面談の予定をリストの段階で分けておくと、声をかけ忘れがなくなります。
Q. リストの相手を、社内のCRM(顧客管理の仕組み)でも管理できますか?
Advanced Plusでは、SalesforceやHubSpotなどのCRMと連携し、リードや取引先をCRMに登録できます。Advancedでも、顧客のリストをCSVで取り込めます。詳しくは「Sales NavigatorはCRMとして使える?Salesforce連携の方法と、対応CRM・CRM連携でできること」で解説しています。
まとめ
- 見込み客を追い続けるには、保存検索・リードリスト・アカウントリスト・アラートを組み合わせる
- 保存検索で新しい相手を見つけ、リストで段階を管理し、アラートで動きを知る
- リストの名前は「国_業界_役職」のように型をそろえる
- 毎日は新着を見て申請、毎週は段階の更新、毎月は条件の見直し
- 自動で抜き出すツールは使わない。解約やプラン変更の前に、保存したデータの扱いを確かめる
COSPALinksは、Sales Navigatorを使った海外営業を支援しています。狙う相手の決め方や進め方を社内で説明するための資料は、資料ライブラリにまとめています。
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