LinkedIn営業を
この記事でわかること
- 代理ログインと自動化が、LinkedInの規約に反するおそれがある理由
- 安全な2つの頼み方(伴走型と担当者型)と、その選び方
- 依頼先を選ぶときと、契約の前に確かめること
結論:問題は「代行」ではなく、誰のアカウントを誰が操作するか
LinkedInのアカウントは、実名の本人が自分で使うことが前提です。そのため、外に頼むときに安全かどうかは、「誰のアカウントを、誰が、どうやって操作するのか」で分かれます。
| やり方 | 規約の面 | ポイント |
|---|---|---|
| 代理ログイン(パスワードを預け、外部の人が本人のアカウントで操作する) | 反するおそれがある | 本人が許可していても、本人以外がログインしている |
| 自動化(ツールやAIで、申請やメッセージを自動で送る) | 反するおそれがある | 人が一人ひとり確かめずに送っている |
| 会社名のような名前の個人アカウントで動く | 反するおそれがある | 実在する個人のアカウントになっていない |
| 伴走型(本人が自分で操作し、外部は準備と振り返りを支える) | 安全な頼み方 | 操作するのは本人 |
| 担当者型(外部の担当者が、自分のアカウントで最初の接触をする) | 安全な頼み方 | 実名で、立場を明かして動く |
「代行」という言葉は、会社によって中身が違います。依頼先と話すときは、言葉ではなく操作の仕方で確かめましょう。
- 代理ログインパスワードを
預け、 外部の 人が 本人の アカウントで 操作する - 自動化ツールや
AIが、 申請や メッセージを 送る - 会社名のような名前の個人アカウント実在する
個人の アカウントに なっていない
- 伴走型操作は
本人、 準備と 振り返りは 外部 - 担当者型外部の
担当者が、 実名で 立場を 明かし、 自分の アカウントで 動く
代理ログインが危ない理由
代理ログインとは、社員のアカウントのIDとパスワードを外部の会社に渡し、外部の人がそのアカウントにログインして、つながり申請(相手に「つながりたい」と申し込むこと)やメッセージを代わりに送ることです。
- 本人が許可していても、規約に反するおそれがあります。「本人がいいと言っているから大丈夫」とはなりません。アカウントを使ってよいのは本人だけ、というのが前提だからです。
- 同時ログインで、制限やロックがかかるおそれがあります。本人と外部の人が別々の場所から同じアカウントに入ると、不審なログインと見られやすくなります。機能が制限されたり、ロック(ログインできなくなること)がかかったりするおそれがあります。
- 止まったときに失うものが大きい。アカウントが使えなくなると、積み上げてきたつながりやメッセージのやり取りにも手が届かなくなります。
- 相手は、本人と話しているつもりでいる。実際に書いているのは別の人です。信頼を積み重ねて商談につなげる営業では、あとで分かったときの影響も小さくありません。
社内で1つのアカウントのパスワードを共有し、何人かで使い回すのも同じ問題を抱えます。アカウントは、使う本人のものとして扱いましょう。
自動化ツールとAI:どこまで使ってよいか
つながり申請やメッセージを自動で送るツールや、AIに送信まで任せる仕組みも、LinkedInの規約に反するおそれがあります。手間が減るように見えても、アカウントが制限されれば営業そのものが止まります。
一方で、AIがまったく使えないわけではありません。線を引くのは、「送る前の準備」なのか、「送ること」なのかです。
| 作業 | AIを使うか | ポイント |
|---|---|---|
| 検索条件を考える(国・業界・役職など) | 使ってよい | どの条件で探すかを決めるのは人 |
| あいさつやメッセージの下書きを作る | 使ってよい | 送る前に人が読み、相手に合わせて直す |
| 英語の言い回しを整える | 使ってよい | 英語以外の言語は、ネイティブの確認があると安心 |
| つながり申請を自動で送る | 使わない | 規約に反するおそれがある |
| メッセージや返信を自動で送る | 使わない | 規約に反するおそれがある |
| AIにLinkedInの画面を操作させる | 使わない | 人が判断して送る形から外れる |
AIは調べものや下書きで手間を減らす道具として使い、最後に「送る」を押すのは人。こう決めておくと、迷いません。アカウントが制限される原因と、制限されたときの対処は「LinkedInの制限とは?」で詳しく解説しています。
安全な頼み方①:伴走型(本人が自分で操作する)
伴走型は、本人が自分のアカウントにログインして操作し、外部の会社は横について支える頼み方です。「伴走」は、横について一緒に走るという意味です。
- 本人がやること:自分のアカウントで申請を送り、届いたメッセージに返信します。かかる時間は1日10〜15分ほどです。
- 外部が支えること:どの国のどんな相手を狙うかという戦略、声をかける相手のリスト、あいさつやメッセージの文面、結果の振り返りです。
向いている会社:やり方を社内に残したい会社。担当者が毎日、短い時間でも操作の時間を取れる会社。
気をつけたいこと:本人の本業が忙しくなると、操作が止まりやすくなります。振り返りの日を先に決めておくなど、続ける仕組みを最初に用意しておきましょう。社内で回すときの体制と毎日の作業は「LinkedIn営業を社内で回すには」でまとめています。
安全な頼み方②:担当者型(外部の担当者が自分のアカウントで動く)
担当者型は、外部の会社の担当者が、自分自身のアカウントを使って最初の接触をする頼み方です。依頼企業の社員のアカウントには、ログインしません。
- 実名で本人確認したアカウントを使う。外部の担当者は、LinkedInの本人確認(身分証などで本人であることを確かめる機能)を済ませた、自分のアカウントで動きます。架空の人物のアカウントではありません。
- 立場を偽らずに書く。プロフィールに、依頼企業の営業パートナーとして活動していることを書きます。依頼企業の社員のように見せることはしません。
- 最初の接触をする。狙う相手に申請を送り、つながった相手とやり取りを始めます。
- 有望な相手を引き継ぐ。関心を示した相手は、依頼企業の担当者のアカウントへ引き継ぎ、その後のやり取りは依頼企業が進めます。
依頼企業の側でも、担当者が自分の個人アカウントから並行して申請を送れます。外に任せる部分と自社で動く部分を組み合わせられるのが、この形のよいところです。
COSPALinksが担当者型で動くときは、1社に1人の担当者を立てています。Sales Navigatorの契約は使う本人に結びつくので、1人の契約を何社分にも使い回すことはできません。また、1人がいくつもの会社の営業パートナーを同時に名乗ると、受け取った相手から見て、誰の営業なのかが分かりにくくなります。依頼先には、貴社の担当になるのは誰か、その人がほかの会社の営業も同じアカウントで受け持っていないかを聞いておくと安心です。
担当者型では、相手とつながっているのは外部の担当者のアカウントです。そのため、次の2点を契約の前に確かめておきましょう。
- 契約が終わったとき、担当者のアカウントをどう扱うか
- 申請を送った相手(アタック先)、承認してくれた相手、やり取りの記録を引き渡してもらえるか
記録が手元にあれば、契約が終わったあとも、自社の担当者が同じ相手に声をかけられます。
伴走型と担当者型、どちらを選ぶか
- 伴走型が合う:社内にやり方を残したい。担当者が毎日少しずつでも時間を取れる。
- 担当者型が合う:社内に担当者を置けない。本業が忙しく、毎日の操作が続く見込みが立たない。
- 組み合わせる:担当者型で始めながら、自社の担当者も自分のアカウントで申請を送る。外に頼んで始め、成果の出た国や地域から社内に移していく進め方もあります。
- 社内に
やり方を 担当者が残したい 毎日 少し ずつ 時間を 取れる 伴走型本人が自分の 外部はアカウントで 申請と 返信 戦略・ リスト・ 文面・ 振り返り - 社内に
担当者を 毎日の置けない 操作が 続く 見込みが 立たない 担当者型外部の担当者が、 有望な自分の アカウントで 最初の 接触 相手は、 自社の 担当者へ 引き継ぐ - 両方を組み合わせたい組み合わせる担当者型で
始める 自社の担当者も 並行して 申請を 送る
どちらの形でも、進む流れは同じです。「整える→出会う→つながる→会話する→育てる→商談へ」という「LinkedInセールス活用の6ステップ」のどこを誰が受け持つかを、始める前に決めておくと、引き継ぎで迷いません。全体の流れは「LinkedIn営業とは?始め方を6ステップで解説」で解説しています。
会社名のアカウントで動けば安全、ではない
「個人ではなく、会社として声をかければ問題ないのでは」と考える方もいます。ここにも落とし穴があります。
- 企業ページから相手に声をかけることはできません。企業ページ(会社ページ)は、会社の情報を発信するためのページです。営業で相手に声をかけるのは、個人アカウントの役目です。
- 会社ページのような名前の個人アカウントは、規約に反するおそれがあります。名前の欄に会社名を入れた個人アカウントを作り、そこから申請を送るやり方です。実在の個人のアカウントになっていないためです。
営業の主役は、実名の個人アカウントです。企業ページは、つながった相手をフォローに招待し、会社の発信を届ける場所として使い分けましょう。
依頼先を選ぶときに確かめること
依頼先との打ち合わせでは、次の点をそのまま聞いてみてください。答えが具体的かどうかで、安心して任せられるかが見えてきます。
- 1アカウントと
進め方 社員のアカウントに 送るのはログインしない。 パスワードは 受け取らない 人。 担当者のAIは 準備にだけ 使う 実名・ 送る本人確認済みの アカウントで、 営業パートナーと 明記して 動く 文面や 投稿を、 事前に 確認できる - 2終わり
方と 終わったときの契約 アカウントの アタック先・扱いが 決まっている 承認した Sales Navigatorは、相手・ やり取りの 記録を 渡してもらえる 使う 本人が 契約する
| 確かめること | 聞き方の例 | 安心できる答え |
|---|---|---|
| 代理ログインをしないか | 「貴社の担当者が、当社の社員のアカウントにログインすることはありますか」 | ログインしない。パスワードは受け取らない |
| 自動化ツールを使わないか | 「申請やメッセージの送信に、ツールやAIの自動送信を使いますか」 | 送るのは人。AIは準備にだけ使う |
| 誰のアカウントで動くか | 「どなたのアカウントで、どんな立場として連絡しますか」 | 担当者の実名・本人確認済みのアカウントで、営業パートナーとして活動していると明記する |
| 投稿やメッセージの事前確認 | 「送る文面や投稿は、事前に確認できますか」 | 確認と承認の流れが決まっている |
| 終了時の記録の引き渡し | 「契約が終わったら、アカウントと記録はどうなりますか」 | アカウントの扱いが決まっていて、アタック先・承認した相手・やり取りの記録を渡してもらえる |
| Sales Navigatorの契約 | 「Sales Navigatorは、誰の名前で契約しますか」 | 使う本人が契約する |
Sales Navigatorは、LinkedInの有料の営業向けサービスで、相手を業界・役職・国などで細かく絞り込んで探せます。これも、実際に使う本人が契約する形になっているかを確かめましょう。
あわせて、次のような説明には注意が必要です。
- 「規約は大丈夫です」と言うだけで、誰が・どのアカウントで・どう操作するかを説明しない。
- 商談の数や売上まで約束する。外に頼んで約束できるのは、見込み客とつながり、話ができる相手を見つけるリードづくりまでです。
頼み先の種類と選び方は「LinkedIn営業代行・運用代行とは?依頼できること・費用の考え方・選び方」でまとめています。比べるときは、上の表の点もあわせて確かめてください。
よくある質問
Q. 本人が許可していれば、パスワードを渡して操作してもらっても大丈夫ですか?
許可があっても、本人以外がログインして操作することは、LinkedInの規約に反するおそれがあります。本人と外部の人が同時にログインすると、制限やロックがかかるおそれもあります。外に頼むなら、伴走型か担当者型を選びましょう。
Q. 営業にAIを使うのは、やめたほうがいいですか?
すべてやめる必要はありません。検索条件を考える、文面の下書きを作るといった、送る前の準備には役立ちます。申請やメッセージは、人が中身を確かめてから自分の手で送りましょう。
Q. 担当者型だと、つながった相手は自社に残りませんか?
つながっているのは外部の担当者のアカウントなので、何も決めなければ自社には残りません。有望な相手を自社の担当者のアカウントへ引き継いでもらうこと、契約の終わりにアタック先・承認した相手・やり取りの記録を渡してもらうことを、契約前に決めておきましょう。自社の担当者も並行して申請を送っておくと、さらに安心です。
Q. 企業ページを使えば、個人のアカウントを使わずに営業できますか?
できません。企業ページから相手に声をかけることはできません。会社名を名前にした個人アカウントを作るのも、規約に反するおそれがあります。声をかけるのは実名の個人アカウントで、企業ページは発信とフォローの受け皿として使います。
まとめ
- 安全かどうかは、外に頼むことではなく、誰のアカウントを誰が操作するかで決まる
- 代理ログインは、本人が許可していても規約に反するおそれがあり、同時ログインで制限やロックがかかるおそれもある
- 申請やメッセージの自動送信も規約に反するおそれがある。AIは検索条件や下書きなど、送る前の準備に使う
- 安全な頼み方は、本人が操作する伴走型と、外部の担当者が実名で立場を明かして自分のアカウントで動く担当者型の2つ
- 担当者型では、終了時のアカウントの扱いと、アタック先・承認した相手・やり取りの記録の引き渡しを契約前に確かめる
- 会社名の個人アカウントや企業ページでは営業できない。主役は実名の個人アカウント
COSPALinksは、LinkedInを使った海外営業を支援しています。代理ログインや自動化ツールは使わず、身元を明かした担当者が人の手で進めています。支援の進め方や、契約の前に確かめたい点への答えは、資料ライブラリにまとめています。
無料相談(30分・オンライン)
貴社が会える海外の決裁者の数を、その場でお見せします。
狙いたい国・業界・役職を












セミナー10/30(金)11:00〜出版記念セミナー 受付中