つながり申請が
この記事でわかること
- 最初の1通の目的と、「お礼・相手への関心・質問1つ」の型の考え方
- 相手のプロフィールや投稿から、書く材料を拾う方法
- 送る前の点検と、返信が来たとき・来ないときの次の一手
結論:最初の1通の目的は「返信をもらうこと」
つながり申請が承認されると、ここからが本当の始まりです。承認は「つながってもいい」という合図で、まだ「話を聞きたい」ではありません。
最初の1通で目指すのは、相手が短く答えられる返信をもらうことです。商品の紹介や面談のお願いは、この段階ではしません。
- 入れるもの:お礼、相手への関心(1つ)、答えやすい質問(1つ)
- 入れないもの:長い会社紹介、商品の説明、面談の日程の打診、資料のリンク
- 長さ:スマートフォンの画面でスクロールせずに読める程度
返信が来れば、やり取りの中で相手の課題や関心が分かります。商談は、その先にあります。
申請のメッセージと「最初の1通」の違い
つながり申請にメッセージを付けるかどうかと、承認後の最初の1通は、役割が違います。
| 申請のメッセージ | 承認後の最初の1通 | |
|---|---|---|
| 目的 | 承認してもらう | 返信をもらう |
| 相手の状態 | まだこちらを知らない | プロフィールを見て、つながってくれた |
| 中身 | 理想は相手に合わせた短い一言 | お礼・相手への関心・質問1つ |
| 書けないとき | メッセージなしで送ってよい | 省かない。ここで初めて会話が始まる |
申請は、理想は一人ひとりに合わせた一言を添えることですが、書けずに送らないより、メッセージなしでも送るほうがよいと考えています。その分、承認された相手には必ず最初の1通を送ります。申請の考え方は「つながり申請のマナー」で解説しています。
型の3つの部品と、それぞれの考え方
最初の1通は「お礼→相手への関心→質問1つ」の順で組み立てます。部品ごとに、何のために入れるのかを押さえておくと、相手が変わっても自分で書けます。
- ① お礼つながっていただき、
ありがとう 名乗るなら、ございます。 会社と 担当を 一文で - ② 相手への関心プロフィールや
投稿から、 見出し・職歴・投稿・会社の1つだけ 触れる 動きから 拾う - ③ 質問1つ相手の
仕事に 例:いま担当されているついて、 短く 答えられる 質問 地域は どちらですか
1. お礼:つながってくれたことへの一言
最初の一文は、承認へのお礼です。ここで自己紹介を長く続けないことが大切です。自分が何者かは、相手がプロフィールを見て知っています。名乗るとしても「日本で○○を作っている会社の海外営業担当です」の一文で十分です。
2. 相手への関心:その人だけに当てはまる一言
相手のプロフィールや投稿から、1つだけ拾って触れます。「あなたのことを見てから送っています」と伝わる部分で、一斉送信との違いが出るのはここです。褒めすぎる必要はありません。事実に短く触れるだけで十分です。
3. 質問1つ:短く答えられる問い
最後は質問で終えます。質問で終わると、相手は返事をする理由ができます。大切なのは、答えるのに手間がかからないことです。
| 質問の種類 | 答えやすさ | 考え方 |
|---|---|---|
| 相手の仕事について聞く(担当している地域、扱っている分野など) | 答えやすい | 相手が自分のことなので、すぐに答えられる |
| 相手の業界の動きについて意見を聞く | ふつう | 関心がある相手なら話が広がる |
| 課題や困りごとを直接聞く | やや答えにくい | 初対面では身構えられやすい。2通目以降に回す |
| 面談や資料の要否を聞く | 答えにくい | 売り込みと受け取られやすい。返信の後に回す |
質問は1つだけにします。2つ以上並べると、どれに答えればよいか迷わせてしまい、返信が遠のきます。
相手の情報の拾い方
「相手への関心」に書く材料は、相手のプロフィールと投稿から探します。探す場所と、拾いやすい材料は次のとおりです。
- 見出し(ヘッドライン):担当している分野や地域が書かれていることが多く、質問にもつなげやすい材料です。
- 職歴:今の会社での年数や、前の業界からの移り変わり。日本企業との取引の経歴があれば、話のきっかけになります。
- 投稿や、反応している投稿:何に関心があるかがいちばんよく分かります。投稿の内容に一言触れると、読んでから送っていることが伝わります。
- 会社の動き:新しい工場、新しい拠点、展示会への出展など。会社のページや投稿で分かる範囲で触れます。
材料が見つからない相手もいます。その場合は、相手の役職や業界に合わせた質問にして、「相手への関心」は短くしても構いません。無理に褒め言葉を作るより、短く正直な文のほうが伝わります。
相手の会社を調べたり、下書きを作ったりする作業にAIを使うときの分け方は「LinkedIn営業の自動化はどこまでできる?」で、送信は本人が手で行う理由とあわせて紹介しています。
自社用の「型」を作る手順
毎回ゼロから書くと、1通に時間がかかり、申請や返信の作業が止まります。最初に自社用の型を作り、相手ごとに一部だけ差し替える形にすると、続けやすくなります。
- 相手を2〜3種類に分ける。購買の担当者、技術の担当者、経営者など、狙う相手の種類ごとに型を分けます。
- お礼の一文と、名乗りの一文を決める。ここはどの相手にも同じ文で構いません。
- 相手の種類ごとに、質問を2〜3個用意する。相手の仕事について聞く、答えやすい質問を中心にします。
- 「相手への関心」だけを空欄にしておく。送るたびに、プロフィールや投稿を見てここを埋めます。
- 返信の数を見て、質問を入れ替える。返信が来やすい質問と来にくい質問は、続けるうちに分かってきます。月ごとに見直し、返信の少ない質問を入れ替えます。
型があれば、1通にかかる手間は「相手への関心」の一言を書く分だけになります。差し替える場所が決まっているので、ほかの人に作業を任せるときにも使えます。
送る前の点検
送る前に、次の点を確かめます。
- 相手の名前のつづりと、会社名・役職が正しいか
- 最初の数行で、売り込みに見える言葉が出ていないか(商品名、価格、「ご提案」など)
- 質問が1つだけで、短く答えられるか
- URLや資料のリンクを入れていないか。資料は、相手が関心を示してから送ります
- 型の言い回しが、前の相手の名前や会社名のまま残っていないか
英語で送る場合は、日本語の決まり文句をそのまま訳した表現が残っていないかも確かめます。場面ごとの英語の例文は「LinkedInの英語メッセージ例文集」にまとめています。
返信が来たとき・来ないとき
返信が来たとき
返信には2〜3日以内に答えます。相手の答えに一言触れてから、もう一歩だけ踏み込んだ質問をします。3〜4往復のやり取りで、相手の課題や関心が見えてきたら、資料の送付やオンラインの面談を提案します。返信が来ても、すぐに商品の説明に切り替えないことが大切です。
実際にあった例を一つ紹介します。LinkedInの使い方を一緒に確かめた会社が、その日のうちにつながり申請を送り、翌朝、承認してくれた相手に短いあいさつを送りました。すると、アメリカの販売会社の担当者から返事があり、短いやり取りのあと、メールの連絡先を聞かれています。いつもこれほど早く進むとは限りませんが、承認の直後に送る1通は、相手が貴社を覚えているうちに会話を始めるきっかけになります。
返信が来ないとき
返信が来なくても、つながりは残ります。あいさつを何度も送り直すより、時間を空けて、相手の投稿への反応や、相手に役立つ情報の共有で接点を保ちます。返信が来ない原因の切り分け方は「LinkedIn営業で返信率を上げる方法」で解説しています。
COSPALinksの支援先では、つながった人のうち約2〜4割から返信がありました(公開済みの事例より)。全員から返信が来るわけではないので、申請を毎日続け、つながる人を増やし続けることが前提になります。
よくある失敗
- 承認された直後に、長い会社紹介を送る。相手にとっては、知らない会社の宣伝が届いたのと同じです。
- 全員に同じ文面を送る。「相手への関心」の部分を空けたままだと、一斉送信と変わりません。
- 質問を並べる。聞きたいことが多くても、最初は1つにします。
- 最初の1通を送らずに、つながったままにする。承認された相手にこそ、早めにあいさつを送ります。承認に気づいたら、早めに送るのが基本です。
売り込む前に信頼を得る、という考え方そのものは「ソーシャルセリングとは?」で解説しています。
よくある質問
Q. 最初の1通に、自社の紹介はまったく入れないほうがいいですか?
入れるなら一文までにします。相手はプロフィールでこちらの会社を確かめられます。詳しい紹介は、返信が来て、相手が関心を示してからで十分です。
Q. 申請のときにメッセージを付けた相手にも、最初の1通は必要ですか?
必要です。申請のメッセージは承認してもらうためのもので、会話はまだ始まっていません。申請で触れた内容と重ならないよう、別の話題や質問で送ります。
Q. 投稿をしていない相手には、何を書けばいいですか?
見出しや職歴から、担当している分野や地域を拾い、それについての質問にします。材料が少ないときは、「相手への関心」を短くして、質問を答えやすくすることを優先します。
Q. 返信が来たら、すぐに面談を提案していいですか?
1回目の返信ですぐに提案するより、数回のやり取りで相手の課題や関心を確かめてからにします。3〜4往復のうちに、資料の送付や面談を提案するのが目安です。返信が来てから初回の商談までの進め方は、「海外バイヤーから返信が来たら|最初のオンライン商談までの進め方と、時差・日程調整のコツ」で解説しています。
まとめ
- 最初の1通の目的は、商品を知ってもらうことではなく、返信をもらってやり取りを始めること
- 型は「お礼→相手への関心→答えやすい質問1つ」。部品ごとの役割を押さえれば、相手が変わっても書ける
- 相手への関心は、見出し・職歴・投稿・会社の動きから1つだけ拾う
- 送る前に、名前・会社名・売り込みの言葉・質問の数・リンクの有無を確かめる
- 返信には2〜3日以内に答え、3〜4往復で資料や面談へ。返信がない相手とも、つながりは残る
COSPALinksは、LinkedInを使った海外営業を支援しています。申請から最初の1通、商談までの進め方は、資料ライブラリにまとめています。
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