LinkedInは、
この記事でわかること
- LinkedInと中国本土の関係(できること・できないこと)
- 中国の企業の人に、LinkedInで届く場合と届かない場合
- 中国本土の相手に向けた営業手段の特徴と、組み合わせ方
結論:相手が「どこにいるか」で手段を分ける
中国向けのBtoB(企業どうしの取引)の営業でLinkedInを使えるかどうかは、相手がどこにいるかで決まります。
- 中国本土にいる相手:LinkedInは公式には使えません。WeChat・Baidu・小紅書や、展示会・代理店など、現地で使われている手段を選びます。
- 中国本土の外にいる相手:香港・台湾や、中国企業の海外拠点にいる人には、LinkedInで声をかけられます。
「中国の会社だからLinkedInは使えない」と決めてしまうと、海外拠点の担当者と出会う機会を逃します。反対に、「中国本土の会社にもLinkedInで届くだろう」と考えて計画を立てると、思うように進みません。まずは、会いたい相手が中国本土の中にいるのか、外にいるのかを分けて考えましょう。
| 地域・相手 | LinkedInで届くか | 考えたい手段 |
|---|---|---|
| 中国本土にいる相手 | 公式には使えない | WeChat・Baidu・小紅書、展示会、代理店・商社 |
| 香港にいる相手 | 使える | LinkedIn。つながった後は、相手がふだん使う連絡手段も |
| 台湾にいる相手 | 使える。使っている人の多さは業界や相手で差がある | LinkedInに加えて、展示会や紹介 |
| 中国企業の海外拠点(シンガポール・東南アジア・欧米など)の担当者 | 使える | LinkedInで、会社名と地域から探す |
LinkedInと中国本土:できること・できないこと
LinkedInは、中国本土向けに提供していたLinkedInのサービスを終えています。そのあとに出した、求人を探すためだけのアプリも、提供を終えました。このため、中国本土では、LinkedInは公式には使えません。
ここから、中国向けの営業について言えることは3つです。
- 中国本土の相手は、LinkedInの営業の対象にしない。Sales Navigator(LinkedInの営業向けの有料版)で狙う地域を決めるときも、中国本土は別の手段で考える地域として分けておきます。
- 中国の企業そのものが、対象から外れるわけではない。中国の企業でも、香港や海外の拠点で働く人なら、LinkedInで見つかることがあります。
- 中国本土の相手との連絡は、別の手段で組み立てる。中国本土では、仕事の連絡もWeChatが中心です。
LinkedInの提供の状況は、LinkedInの公式の案内で確かめられます。中国本土の相手には、LinkedInにこだわらず、現地で使われている手段を選ぶのが近道です。
LinkedInで届く「中国の企業の人」
中国本土の外にいる人なら、LinkedInで声をかけられます。主に次の3つです。
- 香港の企業・拠点の人:香港ではLinkedInが使われています。中国本土の会社が香港に拠点を置いていることもあり、その担当者にはLinkedInで声をかけられます。
- 台湾の企業の人:台湾でもLinkedInは使えます。ただ、台湾では利用者の割合が高くないとされ、使っているかどうかは業界や相手によって差があります。LinkedInで見つからない相手には、展示会や紹介など、別の入口も考えます。台湾の買い手の特徴と進め方は「台湾の販路開拓」で解説しています。
- 中国企業の海外拠点の人:中国の企業には、シンガポールや東南アジア、欧米などに販売や調達の拠点を置く会社があります。拠点の担当者は、現地の取引先とのやり取りにLinkedInを使っていることがあります。
探し方
Sales Navigatorでは、会社名と地域を組み合わせて人を探せます。たとえば、会社名で中国の企業を指定し、地域をシンガポールやドイツにすると、その会社の現地の拠点で働く人が出てきます。さらに、購買・技術・営業などの部門や役職で絞り込みます。国・業界・役職の決め方と、相手の人数の確かめ方は「LinkedIn海外営業のターゲット設定|国・業界・役職の決め方と、相手の人数の確かめ方」で解説しています。
拠点の人と話すときのポイント
- 決めるのは本社のこともある。拠点の担当者とつながったら、まず拠点で決められる範囲を聞きます。本社の判断が要る話なら、本社の担当者を紹介してもらえるかをたずねます。
- 本社とのやり取りは、相手の手段に合わせる。中国本土の本社の人とは、メールやWeChatでやり取りを続けることになります。
- 文字は相手に合わせる。中国本土とシンガポールでは簡体字、台湾と香港では繁体字が使われます。英語でやり取りできる相手なら、英語で構いません。
- 探す拠点の
担当者を Sales探す Navigatorで、 会社名:会社名と 地域を 組み合わせる 中国の 地域:企業 シンガポール・ 部門:ドイツなど 購買・ 技術・ 営業 - つながるLinkedInで
つながる まず拠点で 決められる 範囲を 聞く - 紹介本社の
担当者を 本社の紹介して もらう 判断が 要る 話なら、 紹介して もらえるかを たずねる - 続ける本社とは、
相手の 中国本土の手段で 続ける 本社の 人とは、 メールや WeChatで やり取りを 続ける
地域ごとの反応の違いや、海外の相手に声をかけるときの全体の流れは「LinkedIn海外営業とは?Sales Navigatorで海外顧客を開拓する方法と成功事例|国選び・英語・展示会との違い」にまとめています。
中国本土の相手に届く手段
中国本土の相手には、現地で使われている手段を選びます。代表的なものは次のとおりです。
| 手段 | どんな場か | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| WeChat(微信) | 中国で多くの人が使うメッセージアプリ。企業が情報を発信する「公式アカウント」もある | 会った相手との連絡。関係を続けるための情報発信 |
| Baidu(百度) | 中国の大手の検索サービス。検索広告や、記事を配信する「百家号」がある | 製品を探している相手に、中国語の情報で見つけてもらう |
| 小紅書(RED) | 旅行・美容・ファッション・買い物などの体験を共有するSNS | 主に消費者向けの商品やブランドの発信 |
| 展示会 | 中国本土や日本、ほかの国で開かれる業界の展示会 | 実物を見せて会い、その場で連絡先を交換する |
| 代理店・商社 | 現地で販売や在庫、手続きを担う会社 | 現地での販売を任せる。中国本土に拠点がないときの入口 |
WeChat:会った相手とつながり、関係を続ける
中国本土の相手との仕事の連絡は、WeChatが中心です。展示会や面談で会った相手とは、WeChatで連絡先を交換し、その後のやり取りを続けます。企業として情報を発信したい場合は、「公式アカウント」という仕組みがあります。開設の条件や手続きは、公式の案内で確かめましょう。
Baidu:中国語の情報で見つけてもらう
Baiduは、中国の大手の検索サービスです。製品を探している相手に見つけてもらうには、中国語(簡体字)の製品情報を用意します。検索広告(検索結果に表示され、クリックされるごとに費用がかかる広告)や、Baiduの記事配信の仕組みである「百家号」を使う方法もあります。
小紅書:消費者向けの商品と相性がよい
小紅書は、旅行・美容・ファッション・買い物などの体験を、写真や動画で共有するSNSです。消費者向けの商品やブランドを知ってもらう場として使われます。部品・設備・素材のようなBtoBの製品なら、WeChatやBaidu、展示会を先に考え、小紅書は商材に合うかを見て決めます。
展示会:会って、その場でつながる
中国本土の業界の展示会や、日本やほかの国の展示会に来る中国企業の人と会う方法です。実物を見せて話せるのが強みです。会った相手とはWeChatで連絡先を交換し、展示会の後もやり取りを続けます。中国本土の外から来た人なら、LinkedInでもつながっておけます。
代理店・商社:現地での販売を任せる
現地で販売や在庫、手続きを担う会社に任せる方法です。中国本土に自社の拠点がないときの入口になります。中国本土と取引のある商社が香港やシンガポールにあれば、その担当者にはLinkedInで声をかけられます。展示会・代理店・越境ECなど、販路の選び方の全体は「海外の販路開拓とは?新規開拓の方法・進め方と、販路の選び方」で比べています。
選び方と組み合わせ方
- 展示会会って
話す ?実物を見せて 話す - Baidu見つけて
もらう ?中国語(簡体字)の 製品情報を 用意 - WeChat関係を
続ける ?中国本土の仕事の 連絡の 中心 - 代理店・商社販売を
任せる ?中国本土に拠点が ない ときの 入口
手段を選ぶときは、次の順で考えます。
- 会いたい相手を書き出す。会社・部門・役職と、その人がどこにいるかを確かめます。
- 中国本土の外にいる人には、LinkedInで声をかける。海外拠点・香港・台湾の担当者とつながり、話を聞きます。
- 中国本土の相手には、目的で手段を選ぶ。会って話すなら展示会、見つけてもらうならBaidu、関係を続けるならWeChat、販売を任せるなら代理店・商社です。
- つながった相手とは、相手が使う手段で続ける。LinkedInで知り合った人とも、本社の話になれば、メールやWeChatに移ることがあります。
たとえば、次のように組み合わせます。
- 海外拠点から本社へ:中国企業のシンガポール拠点の購買担当とLinkedInでつながり、話を重ねたうえで、本社の担当者を紹介してもらう。
- 展示会で両方につなぐ:展示会で会った中国本土の人とはWeChatで、中国本土の外から来た人とはLinkedInでもつながり、会期の後もやり取りを続ける。
- 見つけてもらう入口を置く:中国語(簡体字)の製品情報を用意し、Baiduで探した人が問い合わせできるようにしておく。
LinkedInの強みは、会いたい相手を選んで、自分から声をかけられることです。中国向けでは、その強みを中国本土の外にいる人に使い、中国本土の相手には現地の手段で会いに行く。この役割の分け方が基本になります。
中国向けの営業で気をつけたいこと
- LinkedInを前提に、中国本土の計画を立てない。中国本土では、LinkedInは公式には使えません。中国本土の相手には、はじめから別の手段で計画を立てます。
- 中国語の文面は、ネイティブに書いてもらう。AI翻訳は下書きに便利ですが、英語以外の言語は、ネイティブが書かないと不自然になります。簡体字と繁体字の違いにも気をつけます。AI翻訳の使い方と、英語以外の言語で送るときの注意は「英語が苦手でもLinkedIn営業はできる?|AI翻訳の使い方と注意点」で解説しています。
- 各サービスの条件は、公式の案内で確かめる。WeChatの公式アカウントやBaiduの広告は、使える条件や手続きがサービスごとに決まっていて、変わることもあります。始める前に、それぞれの公式の案内で確かめましょう。
- 1つの手段で、すべてをまかなおうとしない。中国本土の外ではLinkedIn、中国本土では現地の手段、と役割を分けて組み合わせます。
よくある質問
Q. 中国の人とLinkedInでつながることはできますか?
相手がどこにいるかで変わります。中国本土では、LinkedInは公式には使えないので、中国本土にいる相手とはWeChatなど別の手段でつながります。中国の企業の人でも、香港や海外の拠点で働いている人なら、LinkedInで見つかることがあります。
Q. 香港や台湾の会社には、LinkedInで営業できますか?
できます。香港・台湾ではLinkedInを使えます。ただし、使っている人の多さは業界や相手によって違います。Sales Navigatorの1か月の無料トライアルの間に、狙う業界や役職の人が実際に何人いるかを確かめてから始めましょう。
Q. 中国本土の会社と取引したいときは、何から始めればいいですか?
会いたい相手と、その相手に会える場を先に決めます。実物を見せたいなら展示会、現地での販売を任せたいなら代理店・商社、製品を探している相手に見つけてもらいたいならBaiduで見つかる中国語の情報が入口になります。会った相手とは、WeChatでやり取りを続けます。
Q. 中国語のメッセージは、AI翻訳で書いてもいいですか?
下書きには使えますが、そのまま送るのはおすすめしません。英語以外の言語は、ネイティブが書かないと不自然になります。中国本土とシンガポールでは簡体字、台湾と香港では繁体字が使われる点にも気をつけましょう。英語でやり取りできる相手なら、英語で構いません。
まとめ
- LinkedInは、中国本土では公式には使えない。中国本土の相手には、WeChat・Baidu・小紅書や、展示会・代理店など別の手段を選ぶ
- 香港・台湾や、中国企業の海外拠点にいる人には、LinkedInで声をかけられる
- Sales Navigatorでは、会社名と地域を組み合わせて、中国企業の海外拠点の担当者を探せる
- 中国本土の相手には、目的で手段を選ぶ(会うなら展示会、見つけてもらうならBaidu、関係を続けるならWeChat、販売を任せるなら代理店・商社)
- 中国語の文面はネイティブに書いてもらい、簡体字と繁体字を相手に合わせる
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