LinkedIn広告は、
この記事でわかること
- LinkedIn広告とLinkedIn営業(Sales Navigator)の違いを、6つの観点で
- 広告が向く場面と営業が向く場面、どちらを主にするかの決め方
- 広告やサイトから来た問い合わせを、LinkedInで決める人につなぐ組み合わせ方
結論:決めた相手に会いに行くなら営業が主、広告は待つ側の手段で補う
LinkedIn広告とLinkedIn営業は、同じLinkedInの中にありますが、役割が違います。
- LinkedIn広告: 国・業界・役職などの条件で配信し、見て反応してくれた人を待つ。多くの人に一度に届き、資料請求や申込みを集められる。
- LinkedIn営業: Sales Navigator(LinkedInの営業向けの有料版)で相手を1人ずつ選び、個人のアカウントからつながり申請とメッセージで声をかける。決めた相手と1対1で話せる。
COSPALinksの商談でも、「LinkedIn広告と何が違うのか」はよく聞かれる質問です。答えは、目的で分かれます。海外の決裁者や、会いたい会社の担当者と話したいなら、営業を主にします。広告は、名前を広く知ってもらいたいとき、狙う相手が多いとき、配れる資料で申込みを集めたいときに、待つ側の手段として補います。どちらかが悪いということではなく、得意なことが違います。
仕組みの違い:広告は会社の名義で配り、営業は個人が声をかける
- 広告:
管理画面で 国・条件を 決める 業界・ 会社の 規模・ 役職などで 配信先を 決める - 広告:
見た クリックや人が 申込みを 残す 申込みが、 反応と して 数えられる - 営業:
Sales Navigatorで 会社と1 人ずつ 選ぶ 人を、 名前で 選んで 保存する - 営業:
個人の 承認のアカウントから 声を かける あとの メッセージが、 そのまま 1対1の 会話に なる
LinkedIn広告 広告は、広告の管理画面(Campaign Manager)で作り、企業ページに結びつけて出します。LinkedIn公式の「LinkedIn Ads Guide」でも、最初の手順は企業ページを作ることです。個人のアカウントからは出せません。社員の投稿を広告として広げる形もありますが、出すのは会社の広告アカウントです。
配信先は、国・業界・会社の規模・役職などの条件で決めます。広告はフィードやメッセージ欄に出て、見た人のクリックや申込みが反応として数えられます。
LinkedIn営業 営業は、担当者の個人のアカウントで行います。Sales Navigatorで国・業界・会社・役職などの条件で探し、プロフィールを見て、話したい人を選んで保存します(LinkedIn公式「How to use LinkedIn Sales Navigator」)。選んだ人につながり申請を送り、承認されたら、あいさつと短い質問を送って会話を始めます。
商談では、「企業ページや広告で足りるのでは」と聞かれることもあります。企業ページからは、つながり申請もメッセージも送れません。広告も企業ページの名義で配るものなので、相手の1人と話を始める道具ではない、とお伝えしています。
名義の違いは、反応の数にも出ます。COSPALinksの例では、同じ約3,500回の表示で、個人のアカウントの投稿からは約150人が資料をダウンロードしたのに対し、企業ページから出した広告では約5人でした。相手は、会社の名前より、顔と名前の見える個人の発信に反応します。企業ページと個人のアカウントの役割の分け方は「LinkedInの企業ページと個人アカウントの使い分け」で解説しています。
- 個人の
アカウントの 顔と投稿 名前の 約150人見える 発信 - 企業ページから
出した 会社の広告 名義の 約5人配信 - 050100150
6つの観点で比べる
| 観点 | LinkedIn広告 | LinkedIn営業(Sales Navigator) |
|---|---|---|
| 相手の選び方 | 条件で絞った人の集まりに配る。誰が見て、誰が反応するかは選べない | 会社と人を、名前で1人ずつ選ぶ |
| 費用のかかり方 | 表示やクリックに払う。出している間だけ届く | Sales Navigatorの利用料と、担当者の毎日の時間 |
| 成果が出るまでの時間 | クリックや申込みの数は、配信を始めた日から出る | 承認と返信は、申請を始めた月から出る |
| 届く相手 | フィードで見て、反応してくれる人 | こちらが決めた相手 |
| 会話になるか | クリックや申込みで止まりやすい。会話は申込みの後に営業が始める | 承認の後、1対1のメッセージがそのまま会話になる |
| 社内に残るもの | 集まった申込みと、名前を知ってもらえたこと。止めると新しい反応も止まる | つながりとやり取りの記録。企業ページのフォローに招待すれば会社の資産になる |
相手の選び方:条件で配るか、名前で選ぶか
広告は、条件に当てはまる人の集まりに配ります。条件を細かくするほど届く人は減り、配信が伸びにくくなります。相手の少ない専門的な業界ほど、広告の単価も上がりやすくなります。
営業は、狙う会社の中で、話したい人を名前で選びます。「この国の、この10社の、品質管理の責任者」のように、相手が少なくても困りません。相手を先に選ぶので、話す相手の会社や役職がずれにくくなります。狙う国・業界・役職の決め方は「LinkedIn海外営業のターゲット設定」で解説しています。
費用のかかり方:表示とクリックに払うか、人の時間を使うか
広告は、表示やクリックに応じて費用がかかります。出している間は相手の目に入りますが、止めればそこで届かなくなります。
営業の費用は、Sales Navigatorの利用料のほかは、担当者の時間です。申請は1日10〜15分ほど。返信が来たら2〜3日以内に返し、3〜4往復で資料や面談の話に進めます。ツール代・社内の時間・外部に頼む場合の内訳は「LinkedIn営業の費用相場」にまとめています。
成果が出るまでの時間:数字が早い広告、会話が早い営業
広告は、配信を始めればクリックや申込みの数がすぐに出ます。ただ、フィードの広告は流れていくので、何度も目に入って、ようやく名前を覚えてもらえます。メーカーの営業部門向けの勉強会で、広告をすでに出している会社から違いを聞かれたときも、この点をお伝えしました。リードを取るのが目的なら、相手をかなり絞って、同じ人にくり返し届ける必要があります。
営業は、申請を送らなければ始まりませんが、送ればその月のうちに承認と返信が出てきます。承認されるのは、ざっくり2〜6割で、国や相手でかなり変わります。アジアは3〜6割を狙えますが、アメリカ・ヨーロッパは渋めで2〜4割です。商談になるまでには、どちらの方法でも時間がかかります。
届く相手:見てくれる人か、決めた相手か
広告に反応するのは、そのときフィードを見ていて、内容に関心を持った人です。資料を探している担当者には届きやすい一方、忙しい決裁者が広告から申し込んでくれるとは限りません。
営業は、決める立場の人にも、その人に製品を勧める担当者にも、こちらが決めた相手に届きます。相手がまだ探していない段階で、先に関係をつくれます。
会話になるか:申込みで止まるか、1対1で続くか
広告で集まるのは、クリックや申込みです。そこから会話にするには、届いた申込みに営業が連絡する必要があります。
営業は、承認されたあとのメッセージが、そのまま1対1の会話になります。先の勉強会でも、Sales Navigatorで申請してつながれれば、手間はかかるものの相手と密な関係をつくれるので、リードを取るのが目的なら広告より効く、とお伝えしました。承認のあとの最初のあいさつは「つながり申請の後の「最初の1通」」で紹介しています。
社内に残るもの:申込みのリストか、つながりか
広告を止めると、新しい反応も止まります。残るのは、それまでに集まった申込みと、名前を知ってもらえたことです。
営業で増えたつながりは、広告を出していない月も残り、投稿やメッセージで接点を保てます。担当者の個人のつながりを企業ページのフォローに招待しておけば、担当が替わっても会社の資産として残ります。
どちらを主にするか:貴社の状況で決める
- 営業で
進める 相手の少ない 営広告は専門的な 業界 配信が 伸びに くく、 単価も 上がりやすい - 営業が
主で、 声を広告を 足す かけている 営営業の会社にも 名前を 見てほしい 相手の 会社を、 広告の 配信先に 入れる - 問い合わせも、
LinkedInで 広告や追う サイトから 問相手を問い合わせが 来ている 確かめ、 決める 人へ
| 貴社の状況 | 主にする方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 会いたい会社や役職が決まっている | 営業 | 名前で選んで声をかけられる |
| 狙う業界が専門的で、相手の数が少ない | 営業 | 広告は配信が伸びにくく、単価も上がりやすい |
| 海外は初めてで、まず国ごとの手応えを見たい | 営業 | 国や相手を変えながら、小さく試して比べられる |
| 新しい市場で、まず名前を広く知ってもらいたい | 広告 | 多くの人に一度に、くり返し届く |
| 狙う相手が多く、業界全体に届けたい | 広告 | 1人ずつ声をかけるより早く広がる |
| 配れる資料やウェビナーがあり、申込みを集めたい | 広告(申込みフォーム付き) | 関心のある人が、自分から連絡先を残してくれる |
広告が向く場面
広告の強みは、多くの人に一度に、くり返し届けられることです。新しい国で名前を知ってもらいたいとき、狙う相手が業界全体に広がっているとき、ウェビナーや展示会を告知したいとき、資料の申込みを集めたいときは、広告が向いています。配る資料と、届いた申込みに連絡する人を先に決めておくと、広告費が無駄になりにくくなります。広告の種類や、成果を判断する数字の見方は「LinkedIn広告はBtoBで効果がある?向く会社の見分け方と、広告の種類・ターゲティング・成果の見方」で解説しています。
LinkedIn営業が向く場面
会いたい相手が決まっているとき、相手が少ないとき、広告に予算をかける前に国ごとの反応を見たいときは、営業から始めます。Sales Navigatorには1か月の無料トライアルがあります。まず1人がCoreで始め、成果が見えたら、チームのみんながアカウントを持ちAdvancedなどで営業全体に広げます。広告・Sales Navigator・Premiumを含めた有料の手段の整理は「LinkedInマーケティングとは?BtoBでの活用法を解説」にまとめています。
組み合わせ方:問い合わせが来た相手を、LinkedInで確かめて決める人につなぐ
広告とLinkedIn営業は、どちらか一方に決めるものではありません。広告やサイトで問い合わせが来た相手を、LinkedInで確かめ、決める人までつなぐ使い方があります。
- 問い合わせを
受ける 広告の申込み フォームや、 英語サイトの 問い合わせ フォームから - LinkedInで
相手を 会社が確かめる 実在するか、 どの 部署の どの 立場の 人か - 本人と
つながる 返事のメールと 合わせて、 つながり 申請を 送る - 決める
人を 同じ探して つながる 会社の 部署と 役職を 見て おき、 検討に 関わる 人を 聞く - 面談に
進める 本人と決める 人の 両方と 話せる 状態で、 オンラインの 面談を 提案
- 問い合わせを受ける: 広告の申込みフォームや、英語サイトの問い合わせフォームから連絡が届きます。
- LinkedInで相手を確かめる: 名前と会社でLinkedInを探し、会社が実在するか、どの部署のどの立場の人かを見ます。返事にかける時間の優先順位も、ここでつけられます。
- 本人とつながる: 返事のメールと合わせて、本人にもつながり申請を送ります。フォームから届いた相手への声のかけ方は「LinkedInのリード獲得方法を解説」で紹介しています。
- 決める人を探してつながる: 問い合わせた人が、決める人とは限りません。Sales Navigatorで同じ会社の部署と役職を見ておき、やり取りの中で「ほかに誰が検討に関わるか」を聞いて、その人ともつながります。
- 面談に進める: 本人と決める人の両方と話せる状態で、オンラインの面談を提案します。
反対に、営業で声をかけている会社を広告の配信先に入れ、メッセージの前後に貴社の名前を目にしてもらう使い方もあります。海外からの問い合わせを成約まで進める流れは「海外からの問い合わせを成約につなげる方法」で解説しています。展示会と営業の組み合わせ方は「展示会とLinkedIn営業の比較」で紹介しています。
比べるときによくある思い違い
- クリックの数とつながりの数を並べる: 広告のクリックや申込みと、営業のつながりは、意味が違います。比べるなら、狙った会社・役職の人と何人話せたかで比べます。
- 営業を広告のように一斉に送る: 営業は1人ずつ送るものです。外部のツールで申請やメッセージを自動で送るのは、LinkedInの規約に反するおそれがあり、アカウントが制限されると営業そのものが止まります。
- 企業ページを育てれば営業になると考える: 企業ページのフォロワーが増えても、企業ページから相手に声はかけられません。声をかけるのは個人のアカウントです。
まとめ
- LinkedIn広告は条件で配って反応を待つ方法、LinkedIn営業はSales Navigatorで相手を名前で選んで声をかける方法
- 広告は企業ページに結びつけて出し、営業は個人のアカウントから行う。企業ページからは申請もメッセージも送れない
- 相手の選び方・費用のかかり方・成果までの時間・届く相手・会話・残るものの6つで違う
- 海外の決裁者や会いたい会社と話すなら営業が主。広告は、名前を広げたい、相手が多い、申込みを集めたいときに補う
- 広告やサイトの問い合わせは、LinkedInで相手を確かめ、本人と決める人につないで面談へ進める
COSPALinksは、LinkedInとSales Navigatorを使った海外営業を支援しています。狙う相手の決め方から、つながり申請と最初の1通、問い合わせを商談につなぐ進め方までを、資料ライブラリにまとめています。
よくある質問
A必要ありません。広告は企業ページに結びつけた広告アカウントから出し、配信した分の費用がかかります。Sales Navigatorは、営業する担当者が個人で使う有料版です。別々のものなので、どちらか一方から始められます。海外の決めた相手と話すのが目的なら、Sales Navigatorから始めます。
Aあります。広告から届いた申込みの相手をLinkedInで確かめ、本人や、同じ会社で決める立場の人とつながれます。広告では届きにくい、相手の少ない業界や、名前の決まった会社にも、営業なら声をかけられます。
A「何が早いか」を分けて説明します。クリックや申込みの数は、広告のほうが早く出ます。決めた相手との会話は、営業なら申請を始めた月から出てきます。目的が「狙った会社の決める人と話すこと」なら、6つの観点の表で、届く相手と会話になるかの違いを示します。費用は金額だけでなく、費用の出方(表示とクリックに払うか、人の時間を使うか)で並べます。
A手間はかかりますが、毎回長い文を書く必要はありません。理想は一人ひとりに合わせた一言ですが、申請にメッセージを付けても付けなくても、承認はあまり変わらなかったというテストの結果があります。書けずに送らないより、メッセージなしでも送るほうが前に進みます。英語はAI翻訳で壁が大きく下がりました。英語以外の言語は、ネイティブが書かないと不自然になります。
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