LinkedInは、
この記事でわかること
- LinkedInの危険性の正体と、よくある詐欺・スパムの手口
- 偽アカウントの見分け方と、安全に使うための設定
- 怪しい連絡や乗っ取りへの対処と、社員が営業で使う前に会社が決めておくこと
結論:LinkedIn自体は危険ではない。危ないのは偽アカウント・詐欺・設定の甘さ
LinkedIn(リンクトイン)は、実名と職歴を公開して、仕事でつながるためのSNSです。運営しているのはMicrosoftのグループの会社で、200以上の国と地域で14億人以上が登録しています。正体の分からない怪しいサービスではありません。
LinkedInのルール(コミュニティポリシー)は、本人の実在の身元で使うことを求め、偽のプロフィール、スパム、詐欺、フィッシングを禁じています。偽のアカウントの多くは、LinkedInが自動の仕組みで見つけて止めています。
それでも、人が多く集まる場所には、だまそうとする人も入り込みます。「LinkedInは危険?」という心配の正体は、次の3つです。
- 偽のアカウント: 実在しない人や会社を名乗り、信用させてからお金や情報を求める
- 詐欺・スパムの連絡: 偽の求人、投資や恋愛の誘い、怪しいリンク、ほかのアプリへの誘導
- 設定の甘さ: 連絡先やつながりの一覧を必要以上に見せている、2段階認証をしていない
どれも、手口を知って設定を済ませておけば、かなり防げます。
- 人偽の
アカウント 実在しない人や 防ぎ会社を 名乗り、 お金や 情報を 求める 方 承認・返信の 前に、 プロフィールを 見る - 連絡詐欺・
スパムの 偽の連絡 求人 投資や恋愛の 怪しい誘い リンク ほかのアプリへの 防ぎ誘導 方 返信しない。リンクを LinkedInに開かない 報告する - 設定設定の
甘さ 連絡先やつながりの 防ぎ一覧を 必要以上に 見せている 方 2段階認証をオンに 見せるする 範囲を 絞る
LinkedInの危険性:気をつけたい5つのリスク
LinkedInで気をつけたいリスクは、主に次の5つです。
| リスク | よくある近づき方 | 見るべきところ |
|---|---|---|
| 偽のプロフィール | 魅力的な写真と肩書きで申請してくる | 経歴・つながり・活動に不自然な点がないか |
| 偽の採用担当者・求人 | 好条件の仕事や面接を持ちかける | 費用や個人情報を早い段階で求めないか |
| 投資・恋愛の詐欺 | 仕事の話から親しくなり、お金の話へ移る | 投資・暗号資産・送金の話が出ないか |
| フィッシングのリンク | 資料や面接の案内に見せたリンクを送る | リンクの先でパスワードを求めないか |
| ほかのアプリへの誘導 | つながってすぐ、別のアプリへ移ろうとする | 移る理由に納得できるか |
偽のプロフィール
実在しない人物や、実在の人になりすましたアカウントです。それらしい写真と肩書きで申請を送り、つながったあとで詐欺やスパムの連絡に使います。LinkedInは、AIで作った顔写真を使う偽のアカウントを見つける仕組みも取り入れています。
偽の採用担当者・求人
有名な企業の採用担当者を名乗り、好条件の仕事を持ちかける手口です。面接の前に登録料や研修費を求める、銀行口座や身分証の写しを早い段階で求める、チャットだけで採用を決めようとする、といった流れは疑いましょう。社員に転職の話を持ちかけて、社内の情報や組織の様子を聞き出そうとするものもあります。
投資・恋愛の詐欺
仕事の相談や雑談から始まり、やり取りを重ねて親しくなったところで、投資や暗号資産の話を持ち出す手口です。恋愛感情を利用するものもあります。LinkedInは、ルールで「出会いの場ではない」と定め、恋愛を使った詐欺を禁じています。仕事で知り合った相手から、もうけ話や送金の話が出たら、そこでやり取りを止めます。
フィッシングのリンク
フィッシングは、本物に似せたページに誘い、IDやパスワードを入力させて盗む手口です。資料や面接の案内に見せたリンクや、LinkedInを名乗るメールで届きます。リンクの先でLinkedInやメールのパスワードを求められても、入力しないでください。LinkedInからの通知を確かめたいときは、メールのリンクからではなく、アプリかブラウザで直接LinkedInを開きます。
ほかのアプリへの誘導
つながってすぐに、WhatsAppやTelegramなど別のアプリへ移ろうと誘うのも、よくある流れです。LinkedInの外に出ると、LinkedInに報告する仕組みが使えなくなります。LinkedInは、別のアプリへ移るよう求めるなど、危険が高いメッセージに警告を出す仕組みを取り入れています。連絡の手段を変えるのは、相手の会社と立場を確かめてからにしましょう。
偽アカウントの見分け方:承認・返信の前に見る6つの点
申請を承認する前や、メッセージに返信する前に、相手のプロフィールを開いて次の点を確かめます。1つだけで決めず、気になる点がいくつか重なったら警戒します。
- 写真と名前: 写真が広告のようにきれいすぎる。名前と写真や経歴の雰囲気が合わない。
- 経歴: 職歴が1つしかない。会社名だけで、仕事の中身が書かれていない。肩書きが大げさ。
- つながりと活動: つながりが極端に少ない。共通のつながりがいない。投稿やコメントの履歴がほとんどない。
- 会社: 名乗る会社に企業ページや公式サイトがあり、その人の経歴とつじつまが合うか。
- 確認のマークと情報: LinkedInには、政府発行の身分証で本人を確かめる「本人確認」と、勤務先のメールアドレスなどで勤め先を確かめる「勤務先の確認」があり、済んだ人のプロフィールに表示されます。プロフィールの作成時期や最後の更新、電話番号・勤務先のメールアドレスの確認が済んでいるかを見られる表示(英語の画面では「About this profile」)もあります。
- メッセージの中身: 急がせる。お金や個人情報を求める。すぐにリンクを送る。すぐに別のアプリへ移ろうとする。
確認のマークがないだけで、偽物と決めつける必要はありません。反対に、マークがあっても、お金や情報を求める連絡には応じないようにします。
- 報告するLinkedInに?「…」の
メニューから - ブロックする必要なら?やり取りしたくない
相手 - 社内に
知らせる 会社で使っているなら ?決めておいた 報告先に 知らせる
LinkedInを安全に使うための設定
設定の画面で、次の項目を見直します。それぞれの設定の役割は、LinkedIn公式の「プライバシー設定の案内」でも説明されています。
| 設定 | 何を防ぐか | おすすめ |
|---|---|---|
| 2段階認証 | パスワードが漏れたときの乗っ取り | 必ずオンにする。新しい端末でログインするたびに確認のコードが届く |
| ログインしている場所(端末)の一覧 | 他人の端末に残ったログイン | ときどき見て、身に覚えのない端末はログアウトする |
| 連絡先(メールアドレスなど)を見せる相手 | 知らない人へのアドレスや電話番号の広がり | 1次のつながり(直接つながっている相手)まで、または見せない |
| つながりの一覧を見せるか | 取引先や社内の人の顔ぶれを知られる | 取引先が並ぶなら、見せない設定を考える |
| 公開プロフィール・検索エンジンへの表示 | ログインしていない人への見えすぎ | 出す項目を選ぶ。営業で使うなら名前・見出し・勤め先は出す |
ご相談で画面を一緒に見ると、メールアドレスが誰にでも見える設定のままになっていることがあります。LinkedInに出ている情報は、担当者の名簿を作って売る業者に集められることもあります。COSPALinksでは、メールアドレスを見せる相手を「本人のみ」(自分だけ)にするようお勧めしています。LinkedInでの連絡は、メッセージで受ければ足ります。
メールアドレス・つながりの一覧・写真・公開プロフィールの、項目ごとの変え方は「LinkedInの公開範囲の設定」で解説しています。
パスワードは、ほかのサービスと使い回さないようにします。公開範囲の仕組みと、相手のプロフィールを見たときの表示(足跡)の設定は「LinkedInは登録しないで見ることができる?ログインなしで見える範囲と、足跡をつけない設定」で解説しています。設定の場所や名前は変わることがあるので、操作の前に公式ヘルプで確かめてください。
怪しい連絡が来たとき・乗っ取られたときの対処
怪しい申請やメッセージが来たら
- 返信しない。リンクや添付ファイルを開かない。
- 申請は承認しない。
- LinkedInに報告する。プロフィール・メッセージ・投稿・求人は、それぞれの「…」のメニューから報告できます。報告のしかたは、LinkedInのヘルプ「Recognize and report scams」で案内されています。
- これ以上やり取りしたくない相手は、ブロックする。
お金や情報を渡してしまったら
- すぐにやり取りを止め、メッセージや振込の記録を消さずに残す。
- パスワードを入力してしまったなら、すぐに変える。同じパスワードを使っているほかのサービスも変える。
- お金を払った、口座やカードの情報を渡した場合は、取引のある銀行やカード会社と、警察の相談窓口に早めに相談する。
- 相手のアカウントをLinkedInに報告する。会社の情報が関わるなら、社内の担当者にも知らせる。
乗っ取られたかもしれないとき
身に覚えのないログインの通知、送った覚えのないメッセージ、勝手に変わったプロフィールは、乗っ取りのサインです。
- ログインできるなら: パスワードを変え、2段階認証をオンにし、ログインしている端末の一覧で知らない端末をログアウトします。
- ログインできないなら: パスワードの再設定を試します。それでも入れなければ、ヘルプの「Report a compromised account」の案内からLinkedInに知らせます。
- つながっている相手に知らせる: 乗っ取られていた間に、自分のアカウントから届いたメッセージやリンクを開かないよう伝えます。
アカウントが制限されたという表示が出たときの戻し方は「LinkedInの制限とは?アカウントが一時的に制限されたときの対処法|つながり申請・検索・メッセージの制限と危険性」で解説しています。
社員が営業で使う前に、会社が決めておくこと
社員がLinkedInで営業をするなら、使い始める前に、安全の決まりを1枚にまとめておきます。
| 決めること | 決めておく中身 |
|---|---|
| アカウントの守り方 | 2段階認証を必ずオンにする。パスワードは人に渡さず、使い回さない |
| 操作する人 | 本人が自分のアカウントで操作する。代理ログインや自動送信のツールは使わない |
| 出さない情報 | 取引先の名前、価格、社内の組織、開発中の製品は、プロフィールにも投稿にも書かない |
| 怪しい連絡の報告先 | 怪しい申請・メッセージ・転職の誘いを受けたら、社内の誰に知らせるか |
| LinkedInの外に移すとき | 相手の会社を公式サイトなどで確かめてから。知らないファイルは開かない |
| お金の話 | 振込先の変更や前払いの依頼は、前から知っている別の連絡先で確かめる |
代理ログイン(パスワードを預けて代わりに操作してもらうこと)や自動送信のツールは、LinkedInの規約に反するおそれがあり、アカウントの制限にもつながります。外部に頼むときの安全な形は「LinkedIn営業の代行は規約違反?代理ログイン・自動化の注意点と、安全な頼み方」で解説しています。
プロフィールや投稿の決まり、退職・異動のときの引き継ぎまで含めた社内ルールは「個人アカウントを会社の営業に使っていい?|LinkedIn営業で退職したときの考え方」にまとめています。
自分の申請がスパムと思われないために
安全に使う工夫は、そのまま営業の信用にもつながります。海外の相手も、知らない人からの申請には用心しています。貴社の担当者の申請が、偽のアカウントやスパムと思われないよう、次の点を整えます。
- プロフィールを本物らしく整える: 本人の顔写真、英語の見出し、仕事の中身が分かる職歴を書き、職歴を会社の企業ページにつなぎます。本人確認や勤務先の確認が使えるなら、済ませておきます。
- 申請の相手を絞る: 相手を選ばずに大量に送らないようにします。申請が無視されたり、スパムとして報告されたりすると、申請の制限につながります。
- つながってすぐに売り込まない、リンクを送らない: いきなりの売り込みやリンクは、詐欺の手口と同じに見えます。まずは相手の仕事に合わせた短いあいさつから始めます。
- すぐにLinkedInの外へ誘わない: メールやオンライン会議に移るのは、相手が関心を示してからにします。
プロフィールの整え方は「LinkedInプロフィールの書き方を例文付きで解説|英語での作成方法と、海外の取引先に伝わるコツ」、申請の送り方と例文は「LinkedInのつながり申請マナー|好印象を与えるメッセージ例・NG例を解説」で解説しています。
まとめ
- LinkedInは、Microsoftのグループの会社が運営する仕事向けのSNSで、サービス自体が危険なわけではない
- 危ないのは、偽のアカウント、偽の求人・投資・恋愛の詐欺、フィッシングのリンク、ほかのアプリへの誘導
- 承認や返信の前に、写真・経歴・つながり・会社・確認のマーク・メッセージの中身を見る
- 2段階認証をオンにし、連絡先とつながりの一覧を見せる範囲を絞る
- 怪しい連絡は返信せずに報告・ブロック。乗っ取りは、パスワードの変更、2段階認証、ログイン中の端末の確認から
- 社員が営業で使う前に、アカウントの守り方・操作する人・出さない情報・報告先を決めておく
COSPALinksは、LinkedInを使った海外営業を支援しています。海外の相手に信頼されるプロフィールの整え方から、つながり申請、つながった相手との会話の進め方までを、資料ライブラリにまとめています。
よくある質問
Aプロフィールを見てから決めれば大丈夫です。仕事で使うLinkedInでは、面識のない相手から申請が届くのは普通のことです。経歴・勤務先・共通のつながりに不自然な点がなければ、承認してかまいません。つながったあとに、お金や個人情報、別のアプリへの移動を求められたら、そこでやり取りを止めて報告します。
ALinkedInは、実名と職歴を出して信用を得る場なので、名前・見出し・勤務先は出すのが基本です。そのかわり、メールアドレスや電話番号などの連絡先は見せる相手を絞り、取引先の名前や社内の情報は書かないようにします。
Aまず、相手のアカウントやメッセージをLinkedInに報告し、やり取りの記録を残します。お金を払った、口座やカードの情報を渡したといった場合は、取引のある銀行やカード会社と、警察の相談窓口に早めに相談します。
A禁止するより、決まりを作って使うほうが現実的です。LinkedInは、海外の取引先の担当者と直接つながれる場で、個人のアカウントを仕事に使うのは海外では標準です。2段階認証、本人による操作、出さない情報、怪しい連絡の報告先を決めておけば、リスクは大きく下げられます。
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